一昨夜、久しぶりに意識を喪失した。食器洗いをしながら調理をしていたのだが、少々量が多く、危ないなあと思いつつ一気呵成に洗っていた。途中で腰が痛くなったのは分かっていたが、毎度のことと気にしなかった。吹き出る汗にも気付いていたが、このところの気候の温暖さが理由とこちらも気にしなかった。それにしても、蒸し暑いなと独りごちながら、頑張っていた。その内、この汗が冷や汗なのに気付いた。しかし、時既に遅かった。ガスを止め、水を止めるのが精一杯、崩れるようにその場に倒れ込み、それきりになった。
目覚めたときは全身びしょぬれ、タオルで顔と頸を拭って惘れ返った。どうしてもう少し手前で気付かなかったのか、と。時間にして30分ほどと思う。昏倒でなく、謂わばプチ失神である。プチと書いたのは、このところ病院内で何度も失神した。毎回心臓マッサージがサービスで付くようだが、後から訊くと大体1時間強ほど気を失っているようである。本人は10分か15分と感じているのだが。
最中にどのような夢を見たのかは分からない。ただ、目覚めたときに無性に腹が減っていた。もっとも、空腹を感じはしても、食べられるものではない。それにしても、随分と健康的な失神でないだろうか。