書物整理の二日目、4人で午前9時から午後4時まで掛かった。拙宅は1階なのでトラックは横付けできる。それ故2日で済んだが、足腰がかなり痛い。奥平さんによるとわたしが大量に本の整理をするのは6回目なそうな。
蔵書をすべて売り払って、たったの1冊の本に化けるというようなことが過去2回あった。ものは所有者にとってしか意味をなさない、他人にとっては塵にしかならない。そしてものは塵であるがゆえに、通常死んだときにしか捐棄できない。しかし、それに異を唱えるのが蔵書の整理でないだろうか。変わらない個があり得ないのと同様、変わらない趣味と云うのもあり得ない。ひとが新陳代謝なら書物も同様である。
今回の代金はことごとくがステロイド剤に変わる。生きている限り、あと数年は飲み続けなければならない薬である。2、30冊は取り置こうと思ったのだが、それらもごた混ぜになってしまい、分からなくなった。まあ、どうでも良いか。