鰹は夏に黒潮と親潮とがぶつかる三陸海岸沖まで北上し、秋に親潮の勢力が強くなると南下する。夏の到来を告げるその年初めての鰹の水揚げを初鰹、南下する鰹を戻り鰹と呼ぶ。戻り鰹は低い海水温の影響で脂が乗り、北上時とは異なる食味となる。
その戻り鰹と黄肌鮪(共に生)が安い。身四分の一の短冊が200円で購える。さらに安価になったのが鯖と秋刀魚で、鯖は大一匹が180円、秋刀魚は70円代へ下がった。鯖はマサバとゴマサバがあって、一切れ20円ほど。生海胆は200グラムの木箱が1300円、50グラムの木箱が380円。他にも甘藍、大根、ピーマンなどは50円を切っている。高値なのは白葱ぐらいなもの。物価のデフレは良いのだが、甘藍や大根のようになると輸送の箱代の方が高く付く、これでは生産者が堪らないだろう。