三月二十九日と四月十二日は共に血圧が70まで下がった。この70と云うのは意識の分水嶺のようなもので、70を僅かでも切れば人事不省に陥る。
このところ、祈るような思いで透析を受けている。ドライウェイトと除水のバランスが崩れたようである。先の月曜日は90で止まったが、血圧が100を切ると夥しい発汗と目眩いに襲われる。それよりも後に残るダメージが嫌なのである。
160乃至170の血圧が透析終了時には100まで下がる。祈るようなと書いたのは100で止まってほしいとの願いである。それでなくとも、わたしの回りには空きベッドが増えてきた。三人が入院したのである。除水速度が急速な血圧低下をもたらすため、その速度を緩める。結果、四時間透析が五時間になり、やがて五時間でも手に負えなくなる。後は入院である。わたしは透析期間が短いので入院には至らないが、昨今は問題児のひとりになってしまった。