生のニンニク100グラム中、リンは153mg、カリウムは401mg含有する。他の食品でカリウムと云えば、さといも640mg、さつまいも470mg、大豆1900mg、納豆660mg、ホウレン草690mg、みつば640mg、バナナ360mg、メロン340mg、昆布5300mg、ひじき4400mg、豚もも肉360mgとなる(食品が含む水分量によって若干異なる)。
不思議なのは生のニンニクを乾燥し粉末にするとカリウムが減少する。要するにガーリックである。腎不全の患者の場合、香辛料に特段の制限はない。成分を調べる器具を持っていないので、云われるがままに信じている。
最近はスモークを作らなくなったので、以前ほど香辛料を使わなくなった。その代わり、ミックススパイスを良く用いる。ガラムマサラ、チリパウダー、五香粉、祇園の黒七味の類いである。
ガラムマサラは下手に使うとカレー粉になるが、チリパウダーはほとんどの洋食に使える。例えばミートソース、ハンバーグ、タンドリーチキン、タコス、チリコンカーン、オムライス、チャーハン等々である。昨今流行の半熟玉子のオムライスは好みでない。昔のチキン入りケチャップライスを玉子で薄くくるんだものが良い。もっとも、今のわたしにはケチャップは禁制品になってしまったが。
そのチリパウダーは唐辛子、デイル、オレガノ、グローブ、ガーリック、オレガノ、クミン等のミックススパイスである。インド料理を簡便に作るためにカレー粉を発明したのはイギリス人だが、メキシコ料理に必要なスパイスを調合したのがチリパウダー、作ったのはアメリカ人である。カレー粉ほど複雑でないところがいかにもアメリカ的である。
ミックススパイスは対象によって混合比率を変える。例えば前項で書いたジャンバラヤの場合はチリパウダーにさらにチリペッパーを加えて辛みを出す。せっかくのミックススパイスを利用しない手はないが、そのまま使うのは芸のないはなしである。
ちなみに、黒七味は秋刀魚や鰺などの焼き魚に振りかけると美味。