北海道長万部町のゆるキャラ「まんべくん」のツイッターでの発言をめぐって同町に苦情が殺到、炎上するとのニュースがあった。「明日は終戦記念日だから、まんべくん戦争の勉強をするねッ」と書き込んだ上、「日本の犠牲者三百十万人。日本がアジア諸国民に与えた被害者数二千万人」「どう見ても日本の侵略戦争が全てのはじまりです」との発言内容だった。
書かれた内容は事実であって、まんべくんの文言のどこに無理があると云うのか。ブログが炎上に至った理由が分からない。
中国の高速鉄道の死者数は三十五人となっている。河南平頂山の炭鉱事故の死者も三十五人、重慶の大雨による死者も三十五人、雲南の大雨による死者も全省で三十五人だった。死者が三十六人を超えると市共産党委員会の書記長が免職になるからだそうである。中国では三という数字は「多数」を意味する。従って南京大虐殺の死者三十万人、抗日戦争の中国側の死傷者数を三千五百万人というのも同じ論理である。
そのような中国発表の数値をそのまま引用したのならいざ知らず、二千万人というのは日本国家が認めた人数である。太平洋戦争の引き金になったのは支那事変である。中国からの撤兵を拒否したがゆえのABCD包囲陣だった。さまざまな意見があるだろうが、軍部で日米開戦をのぞんでいた者はいなかった。大衆がはたまたマスコミが戦争を讃美し煽ったのである。大衆は常に国家をも在らぬ方向へ引きずってゆく。長万部町の謝罪文が掲げられていたが、自治体が謝る必要がどこにあるのか、ネットも同じ大衆であって多数はほとんどの場合間違いを犯す。
追記
野田佳彦財務相が「A級戦犯と呼ばれた人たちは戦争犯罪人ではない」との立場を再確認したことに韓国政府が反発している。総体としての日本国民が戦争犯罪人だったと云いたいが、それでは裁判が成り立たない。彼等は国民の代表として裁かれたのである。市井の臣ならいざ知らず、国家の代表者たる大臣が云うべきことではないだろう。