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ジュレ   一考   

 

 ポン酢と柚子胡椒のジュレが流行っている。柚子胡椒のジュレ(ユズリッチ)は合鴨に合うので以前から使っているが、ポン酢のジュレについて一言。
 ジュレを用いるのは基本的に冷菜が多い、そして冷たい料理は味覚を狂わせる。生ぬるいコーラを飲みにくいのと同じで、冷やせば冷やすほど味覚は鈍感になる。香りを楽しむウィスキーにわたしは氷やソーダを用いないが、その理由も同じである。
 調味料はいかに少量を用いるかに料理の本懐がある。素材本来の味わいが分からなくなるからである。ソースを楽しむフランス料理と素材を楽しむ割烹調理との違いでもある。
 冷菜にジュレだと、使用量は普段の二、三倍になる。メーカーの狙いはポン酢の消費量を増やすことにある、従ってメーカーの勝利である。わたしは腎不全なので、醤油の替わりにポン酢を使っているが、量が増えれば同じである。
 昨今の拉麺や牛丼など、味わいは際限なく濃厚になっている。ポン酢のジュレの好評に伴い、醤油をはじめさまざまな調味料がジュレ化するに違いない。益々もって日本人の味覚は狂ってゆく。


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2011年08月15日 10:33に投稿された記事のページです。

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