金、土曜と久しぶりに忙しかった。昔、唐さんが新宿を焼け野原にすると云っていたが、今回の原発事故で下手をすれば東京は滅んでしまう。滅んだ方が良いと声を大にしていたのはシモンさん。シモンさんと幹郎さんの絶妙の会話は面白かった。
中井英夫さんが生きていたら小躍りして喜んだに違いない。似而非文化人が原水爆反対を唱えていたとき、ひとり中井さんは原水爆賛成だった。人類を滅ぼすかもしれない折角の玩具を棄てるなど以ての外だ、と。
このようなことは思っていても書かれない。原発で苦しんでいるひとがいらっしゃるからである。掲示板を長く続けてきたが、考えてみると本音を吐露したことなどあったかしら、と思う。
例えば、先日福島へ行きたいと云ったところ、どうしてとの応えがあった。放射能で腎臓が突然変異を起こし、完全に治癒する。そこで名を改めてスーパー一考。このようなことも書けば顰蹙を買う。
掲示板をつづけて、愉快なこともあった。高遠さんとないこと、ないことのオンパレードを書き連ねた。文学がいかに質の悪い冗談であるかを身をもって証明したのである。書きながら笑いが止まらなかったのを覚えている。
本音とはなにかを問うつもりは毛頭ない。本音とはちょっとした屈折である。ただし、ひとを大いに傷つける屈折である。これからまた、素知らぬ顔をして平常の掲示板に戻る。
追記
先日「わたしに放射能は無効である」と書いた。放射能で身体に異常が出る前に寿命が尽きる、意味するところはそれだけである。