阪神大震災では、避難所への支援が遅れたため、神戸市内の店舗や住宅で空巣狙い、窃盗、略奪が多発した。避難所に於ける支援物資の奪い合いや喧嘩もあった。東北でこれから生じる問題は神戸のそれと似たものになるだろう。トイレの不備、インフルエンザや胃腸炎、肺炎などの感染症の蔓延、遺体安置所ならびに火葬場の不足、それに伴うドライアイスの不足。大量の産廃処理、視覚障害者や原発流民に対する手当等々も問題になる。
Yahoo!知恵袋を読んでいて「車・バイク・自転車はあるので家からキャッシュカードさえあれば渋滞で時間はかかりますが大阪、明石、三田方面に車で行きコンビニやスーパーで水・食料品などを買いに行くことはできました」とあったが、あれは一部は嘘である。西明石ならともかく、明石は停電でキャッシュカードは使えない。また地震当日に明石と三田のスーパー、コンビニは商品が空っぽになった筈である。ですぺらの向かえがダイエーだったのでよく知っている。
地震当日(1995年1月17日)は車で走ることができたが、三日目から一箇月間は一般車の市内走行は禁止(除外車は別)された。それでなくとも、六甲有料道路、新神戸トンネルならびに有馬街道は通行止め、渋滞どころの話でなかった。西明石以西と西ノ宮以東からの援助物資は三日目から入ったが、売り物でなく、例えば生協は無料で配っていた。
今回も罹災地の映像の報道規制には感心させられる。陰惨な映像(例えば屍体など)は見事に端折られている。阪神大震災同様、これでは他人事と解されてしまう。かねてよりこの種の統制には疑問を抱いている。