一度でも警察のお世話になった人ならご存じだが、パトカーや覆面パトの後部ドアにはノブが付いていない。要は中からドアは開けられないようになっている。脚本家の責任なのだろうが、そのような間違いがテレビドラマで散見される。
主人公が板前の番組で寸胴で白出汁を取る場面があった。コンビニで売っているような花かつを、恐らく100グラムか80グラム入りの袋から三分の一ほどを放り込んでいたが、あれでは出汁は取られない、一袋全部を入れても到底無理である。番組の制作に当たって料理人が付ききりだと聞いたが、どこの料理人であろうか、嗤ってしまった。
過日触れた「ONE PIECE」の紹介がテレビであった。数人のコメンテーターが激賞していたが、人は何時死ぬかという箇所があった。前後は下らないので端折るが、「人が死ぬとき、それは忘れ去られたとき」という文言を誉めていたのである。古くはシェイクスピアからか、新しくはピエール・ドリュ=ラ=ロシェル、もしくはジャック・リゴーからの剽窃か、おそらくはモーリス・ロネのモノローグであろう。いずれにせよ、かくまで使い古された常套句に驚いてみせるコメンテーターの無知蒙昧ぶりに恐れ入った。そんな話をしていたら、某編輯長から漫画相手に盗作で立腹していたら憤死するよと注意を受けた。他にも盗作と思しき箇所はあったが、漫画文化とはそのようなものかと惘れ果てた。
インターネットの普及によって著作権の無視が罷り通るようになった。いずれ整理されるのであろうが。