左肩が痛くて腕が上がらなかった。シャントによる血流の変化が理由かと思っていたが、そうではなく、一日おきに四時間以上腕は固定されている、それが理由だそうである。思うに、それにわたしの注射嫌いが加味されていると思う。透析には通常十六番の注射針が用いられるが、わたしは十七番にしてもらっている。それにしても太い注射針である。動脈と静脈に突き刺すのだが、その度に全身が硬着する。腕を動かすと血流に変化があってブザーが鳴る。従ってじっとしたままである。肩というか腕全体が凝るのも致し方のないところである。病院で頂戴した湿布薬を貼って三日、やっと肩が動くようになった。
北里へ入院前の身体の状態を考えれば、腕一本動かなくなることぐらい、どうと云うこともないのだが、喉元過ぎればの類いでひとは勝手なものである。
透析によって身体の痒みは薄らいできたが、今度は注射針を固定するテープの気触れに参っている。透析の度に十本ほどのテープを貼るのだが、柔肌テープを用いても結果は同じで、テープの周辺がまるで蕁麻疹のように腫れあがる。なんとかならないものかと思っている。