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東葛クリニック   一考   

 

 東葛クリニックへ行く。医師との話は十分で済んだが、その後を追ってきた看護師(医師かもしれない)と一時間半ほど話し込む。一種のインフォームド・コンセントだが、これほどの時間を費やしたのは今回が初めてである。
 従来の医師の権威(パターナリズム)に基づいた医療にわたしは反感を抱いている。その反感を突き崩したのは主治医だった。患者の選択権、自由意志を大切にする人が主治医だけでなかったと分かっただけでも、東葛クリニックへ行った価値があった。
 正確な病名を知っているのは糖尿症と膠原病の患者ぐらいなもので、あなたのような非糖尿症の患者の大半は因果関係が分からない。腎結石が理由の一であることは間違いないが、それだけかどうかの判断は付かない。手術前のCTスキャンで腎結石が左右の腎臓に拡がっていたが、残存する腎機能が既に4パーセントを切っているため、いまさら手の施しようがない。治療をしない場合の経過は主治医と同じ説明だったが、他の腎臓内科の医師はお茶を濁すような返事しか帰ってこず腹立たしい思いをさせられた。無治療の場合は二、三年で死ぬのはよいが、どういう死に方になるのかは誰一人応えない等々、事細やかな話をした。病気以外はおそろしくプライヴェートなことばかりだったが、これは要介護の介護の内容を知るに仕方のない話であろう。車で赤坂へ通勤していると云ったところ、数値から推してあり得ないと愕いていた。
 車で思い出したが、診療を拒否された病院は送迎の車を出してい、透析技術の発達と相俟って長く透析をつづけている、要するに老人ばかりだそうである。新陳代謝が止まっているので新規患者を受け付けられないのが真相らしい。
 いずれにせよ、十八日から死ぬ日まで透析が続く。わたしのことだから、受け身でいることはないだろう。この一年、さまざまな葛藤はあったが、生き延びる途をわたしは撰択した。自らの生にいかように抗うか、これから本領を発揮しなければならない。


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2010年08月14日 17:20に投稿された記事のページです。

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