今回も出血を伴う手術である。梅毒や肝炎はじめさまざまなウィルス検査が事前に必要になる。その内HIVは任意だそうである。わたしの身体には大量の血液製剤が注入されている、従って病院としてはなおさら調べる必要がある。三枚の同意書に署名したが、もしも患者がHIV検査を拒否した場合はどうするのだろうか。深部の動脈を引っ張り出して静脈と繋ぐのだからしかるべき出血はある。感染の危機に身を晒す医師はたまったものでない。
北里の医師からも透析後の身体の疲れはさらに増すと云われた。それと水分制限をはじめなければならないようである。取り敢えず、五百ミリリットルにまで減らすように、と。一日、コップ三杯からのスタートになる。これぐらいならなんとかなりそう。
ところで、水戸街道(六号線)の混雑をはじめて知った。拙宅を出たのが八時と書いたが、江戸川と中川を渡るまでに一時間を費やしている。中川大橋から浅草橋でさらに三十分、浅草から白金は一号線を利用したが、こちらは一時間三十分、併せて三時間掛かった。病院の近辺で迷ったのもあるが、夜間なら一時間強の道程、日中の東京都下を走るのは大事である。
電車の利用をよく薦められるが、これは論外である。ホームからホームへの移動など、健常者にとってはどうと云うこともない距離がわたしにとってはフルマラソンに相応する。もしも電車を利用するなら昏倒覚悟で車椅子が必須になる。