なにがしか書くということは、怖いことです。臆病な者ですので「隠された思い」が露わになるような瞬間はたまりません。いやこれは快感の極みの意ではなくて、もう戦々恐々といった感じです。病気でなくてもいずれ病気になりそうな気がしますが、妄想的気分が渦を巻きます。渡邊さんがお書きくださったように、あっけらかんと書き始めたわたくしでも喜ばしいことに、いやなんですけれども少しは自信をなくしているのです。逆説的にわたくしの病気にとっては、病的確信が揺らいだ方がいいのかもしれませんが、そのような戯言はもう書きますまい。自信というも恥ずかしいことですが、その自信が揺らがされるのが小気味がいいので、まことに勝手ながら渡邊さんに愚弄されたいのかもしれません。自虐的ですが。絶対にお褒めの言葉などいただけないのは、わかりきったことですから。こちらの掲示板を読ませていただいていると、自分の書いているものがいかに渡邊さんの喜ばれるものとは違っているか、それくらいは自明と言ってもいいくらいです。何が嬉しくてわたくしは自分の評判を落としに同人誌に載った文章をわざわざ渡邊さんにお読みいただこうとしているのか。わたくしは同人誌という場が与えられたことは素直にうれしいのですが。でもやはり有り体に申して、読者におもねるような気持ちや、また逆に技術すらないただの反逆心が皆無とは言い切れないのがわたくし個人の実情です。またつまらないことを書きました。でも、自分の本心を書く方法をどうにかしたいという気がしてまいりましたが、余計なことを書きました。わたくしの傷はもうすでにかなり深いもので、これ以上深くなるものかどうか、あとは死ぬか少しの回復があるのみかと思われます。