マッカランの利き酒会はサントリーの好意になるもので、参加費用は無料です。従ってモルト会ならびに一部の常連さんだけで催す予定です。ですぺらモルト会は体調が戻るまでお休みですが、体調が戻るわけもなく、洗い物をしてくださる方が見付かれば再開したいと思っています。今日も某女性客からどうなっているのかとのお訊ねがありました。気持は逸るのですが、こればかりはどうにもなりません。
モルト会は催していませんが、最近はそれに準じた日々が多くなっています。今日は幹郎さんたちがいらしたのですが、前述のマッカランの新旧ヴィンテージ違いを飲み比べました。十年前に責任者が変わったのですが、その前と後ではまったくの別物と云ってよいぐらい、香味に差違が生じています。大きな理由はカスクの提供元が変わったということなのですが、わたしはそれだけとは思っておりません。アイラモルトは特に香味の変化が激しいですし、キャパドニック、トミントール、ベンリアック、ベンローマック、アバフェルディ、オーヘントッシャン等もこの数年で随分と酒質そのものに変化がありました。ラフロイグやボウモアやブルイックラディのように旨く化けたモルトもあれば、アードベッグのように小首を傾げたくなるものもあるのです。嗜好品相手に好き嫌いを云ってもはじまりません。過去にもモルトは変わってきましたし、これからも変わり続けてゆくのでしょう。香味に変化があればその変化を楽しむべし、というのがわたしの、ですぺらの方針なのです。