生ける屍、深き森は悪魔のにおい、アバ、アバ、キングとジョーカー、猫城記等、計48冊のサンリオ文庫が拙宅に在る。もう少しあったと思うが、取り敢えずそのようなところ。
おっきーさんからデジカメを拝借できたので、このところ、持ち物の整理をはじめた。とにかく拙宅にはものが濫れている。そして、雑誌(約三千冊)や文庫本(約一千冊)は出入りの古書店では金にならない。自転車のパーツはオークションで処理をはじめたが、こちらは月に十点しか出品できない。五百点はあろうかと思われるので、業者登録が必要である。登録費用は月間18000円。
いままで、書物が常に転居のネックになってきた。昨今はやりの空調設備の整ったレンタルルームならいざ知らず、コンテナの類いに詰め込んでで多くの書物を駄目にしてきた。そして阪神淡路大震災では蔵書の中枢を一万点ほど失った。爾来、三村竹清の嘆きがよく分かるようになった。
いずれにせよ、目の前に陳べることができない書物は蔵書にならない。これに関して幹郎さんの意見は正しい。糅てて加えて、わたしは極端に視力が弱くなった。ぼちぼち店仕舞の季節(書物であって飲み屋ではない)である。
先日は上田敏、矢野峰人、蒲原有明、薄田泣菫が関係する雑誌を各一口で売却。このあたりだと出入りの古書店でも取り扱うようである。過日、近松秋江の一口が右から左へ売れたので店主は自信ありげである。日夏耿之介、平井功、正岡容が関係する雑誌も一括で売ったが、サバトは買い叩かれた。店主曰く、復刻が出たからね。誰があのようなものを拵えたのでしょうねェ。
流行りの古書店ならいざしらず、わたしが馴染みの古書店では幻想文学関係は金にならない。一冊、十円とか百円にしかならないのである。上記サンリオ文庫は金高にはまったく這入らない。とはいえ、オークションは面倒である。そこで、病気見舞いを兼ねて高値で知己に買っていただきたいと思っている。
追記
さっき眼鏡が壊れた。幹郎さんから頂戴した眼鏡があるが、わたしは幼少の砌から淫乱の気があって、老眼だけではあまり役に立たない、新調しようかと思う。