昨日、帰りがけのことだが、東池袋から右折してなか卯の前の信号で停止した。前方にピンクの軽四、後方にBMWのZ4、左側はジャガーだった。信号が変わった途端になか卯の前へ配送車が割り込み、ジャガーは右へ大きくハンドルを切った。それが理由で軽四とジャガーは接触、スタートをはじめていたわたしは急ブレーキをかけて止まった。
はなしは簡単で、二台の車は道端へ寄せて話し合いとなるところだった。しかるに、軽四が猛然とダッシュをかけ、逃げ出したのである。どうするのかなと見ていたところ、ジャガーも急発進で追いかけはじめた。当然、わたしもその後を追いかける。陸橋から川越街道へかけて深夜のカーチェイスとなった。陸橋は真ん中から先が三車線になっている。ジャガーは左端の車線を走る軽四の真後ろを追う。追いかけるときは車線を変える方が得策である。わたしは右側車線を走り、二台を追い越してしまった。ところが追いかけられていることを知った軽四は割り込みに車線変更禁止を無視、他の車がクラクションを鳴らすなか、三車線を縦横に走りながら川越街道へ突入。そうなると小型車に分がある。ジャガーやマスタングだと間違いなく事故を起こす。走行車線を逃げる軽四が信号を利用して一気に道路を横断、右折するのを確認してわたしは追いかけるのを止めた。
それにしても、信号内は車線変更禁止である。接触事故の非ははジャガーにある。非のない軽四が逃げて、非のあるジャガーが追いかける。これは滅多に見られない光景である。もっとも、はなしは単純で逃げたから追うという条件反射のようなものだったのかもしれない。もしくは軽四が無保険車、車検切れ、飲酒運転、無免許ということだって考えられる。それにしても見事な逃げっぷりだった。