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低タンパク米   一考   

 

 LGC米は低グルテリン米の一種で体内に吸収されるタンパク質量が約二分の一になる。タンパク質には易消化性タンパク質と難消化性タンパク質とがあって、前者にはグルテリンが、後者にはプロラミンが含まれる。従って、なにを基準に計算するかで、数値はまるで違ってくる。また、生産地域や栽培方法もさまざまなので、数値はなおさら一定しない。炊飯後のカロリーや総タンパク質量に関する質問が多いが、かんたんには応えられない。
 米180cc(150グラム)は炊飯すると約350グラム、2.3倍ほどの重さになる。従って180グラムの飯なら78グラムの米が必要で、春陽を例にとると、総タンパク質が3.9グラム、易消化性タンパク質が1.87グラムとなる。要するに低タンパク米が含有するタンパク質は大体2グラムで計算すればよろしいかと。「体内に吸収されるタンパク質量」と頭に書いた理由である。
 春陽でもひかるくん56でもLGC米でもさしてタンパク質の含有量が変わるわけではない。あとは香味と値段だろう。わたしは5キロ1,850円の晴米を用いている。送料735円と振込手数料を入れて、180グラムだと一食44円ほど(光熱費は別)になる。低タンパク米のパック飯が180グラムで210円(送料は別)だから、炊飯米を購入する方がはるかに安くつく。

 似た質問がネット上でなされているが、答えは書かれていない。そしてそこでは餃子のタンパク質について触れられているが、餃子はメーカーによって大きさも具材も味付けも異なる。よって餃子ひとつのタンパク質にいかほどの意味があろうか。
 「腎臓病食品交換表」を基準にするところから療養食ははじまるが、上記と同じ理由で鵜呑にはできない。同書によるとフランスパン(バゲット)とクロワッサンには190ミリグラムのナトリウムが含まれているが、知己のパン職人にいわせると、パンの大きさや重さを決める基準値はどこに置いているのかとなる。通常のクロワッサンが190ミリグラムとするなら、バゲットは4000ミリグラムを軽く超えるナトリウムが含まれているそうである。欧州では事情を説明して塩分抜きのパンを焼いてもらうようだが、日本ではそれはできない。わたしは食卓からフランスパンとドイツパンを永久追放した。
 タンパク質やカロリーに執着するのも大事だが、それ以上にナトリウムの摂取量は問題である。塩分換算すなわち食塩相当量はナトリウムの含有量を常に超える。こちらはさらに繁雑な計算が必要になる。われわれはよりアバウトだが個々の好みに則した計算法を身につけるしかない。


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2009年08月28日 12:27に投稿された記事のページです。

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