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性の多様性   一考   

 

 同性愛を例外事項として捉えること自体が差別ではないかとのメールを頂戴した。差別と受け取られたのであれば、差別かもしれない。不快感を与えたのであれば、深くお詫び申し上げる。なにぶんわたしは古い人間なので、LGBTなる言葉を知っていても馴染みがないので遣う気になれないでいる。
 今後、遺伝子の研究が進めば、同性愛に関してなにかしらの取っ掛かりが生じるかもしれない。しかし、わたしが興味があるのは遺伝子でなく、個体としての生物である。言い換えれば、個としてのジャン・ジュネであって、けっして同性愛にあるのではない。
 よく持ち出される文言に、同性愛者でなければジャン・ジュネについて語る資格などない、というのがある。わたしに云わせればそれこそが差別ではないかと思う。いずれにせよ、わたしは同性愛が精神障害であり病いだと思ったことは一度もない。だからこそ性の可視性(visibility)が問題になるのであって、大書したいのは性の多様性なのである。
 ちなみに、わたし自身も学歴経験賞罰から推して例外事項的存在でないかと思っている。幼少期は筆舌に尽くしがたい差別の渦中を生きてきた。だからといって人を差別する気にはなれないでいる。性の問題に限らず、例えばダウン症も人類が内包するひとつの個性であって、人類の進化の過程ではすべての個性が等価であらねばならないと願い、そして信じている。

 以上は書くべきかどうか随分と迷った。ことほど左様に深い問題が一通のメールによって突きつけられた。かかる短い文章が結論になるとは思われないが、取り敢えず認める。


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2009年07月04日 20:47に投稿された記事のページです。

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