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パシフィック・カレドニアンのことなど   一考   

 

 パシフィック・カレドニアンとはインポーター兼ボトラーの名前である。詳細は存じあげないが、故マシュー・D・フォレスト氏のオリジナルボトルを扱っていた。フォレスト氏が経営なさっていたインポーターなのかもしれない。ヘヴィリー・ピートのアイル・オブ・ジュラ、99年蒸留、3年もの、60.7度のカスク・ストレングス、447本のリミテッド・エディションをかつて蔵していた。
 他にもジュラのカスク違い、同じくジュラの75年蒸留、バーボン・バレルの25年もの、60.9度。オールド・フェッターケアンの21年もの、62.3度。タムナヴーリンの66年蒸留、クリーム・シェリー・カスクの35年もの、52.6度、472本。スプリングバンクの68年蒸留、30年もの、49.2度、271本のリミテッド・エディション。ベン・ウィヴィス72年蒸留、バーボン・カスクの27年もの、45.9度、187本のリミテッド・エディション。同じくベン・ウィヴィス72年蒸留、バーボン・カスクの27年もの、43.1度、146本のリミテッド・エディションなどが頒されたのを記憶している。73年蒸留のハイランドパークもあったと思う。新しくはジュラのスーパー・スティションの初の輸入元だった。
 ベン・ウィヴィスはハイランド地方の北部インバーゴードン蒸溜所の熟成庫内で隠れるように眠っていた最後の二樽をカスク・ストレングスでボトリング。2000年にリリースされた。キンクレイス、グレンフラグラー、レディーバーンと共に幻のモルト・ウィスキーと騒がれている。幻であることは認めるが、香味の方はさっぱり、金を出して飲むような代物ではない。
 ここで触れたいのは前述したジュラのカスク違いである。99年蒸留、02年ボトリング、3年もの、58.8度のカスク・ストレングス、705本のリミテッド・エディションがそれで、前者はブルーのラベルで後者はクリーム色のラベルである。記憶が正しければ、クリーム色のラベルは3年のベリーヘビーピートに1970年代の原酒を加えたものだった。いずれにせよ、ジュラ蒸留所がヘヴィリー・ピーテッド・モルトを造ったのは99年が最初で、フェノール値40ppmのポート・エレンのモルトを用いている。
 今回購入したボトルには前回同様、ジュラ蒸留所のマスターブレンダーのリチャード・パタースンと同蒸留所長マイクル・ヘッズ両氏のサインが入っている。ディスティラリー・コンディションだが、従来のエディションと異なり強烈にピートを焚いている。レダイグ15年ものを想起させる強いピート香、パワフルでスモーキーなフィニッシュを持つ。今では、ディスティラリー・ボトルでヘヴィリー・ピーテッドが頒されているが、本品が最初に市場に出回ったヘヴィリー・ピーテッドである。

追記
 フォレスト氏の急逝が2005年5月、それ以降はウィスク・イーが「ジュラ1999・ヘビーピーテッド・マシューフォレスト」として扱っている。


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2008年11月03日 06:30に投稿された記事のページです。

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