レイアウトが崩れる方・右メニューが表示されない方: >>シンプル・レイアウトへ

« プルトニーの香味 | メイン | ホテル雷電 »

新入荷のボトル   一考   

 

 モルト会へ来られたにもかかわらず、クレッグホーン社のモルト・ウィスキー四種を再度飲みに来られた方がいる。ことほど左様にクレッグホーンは旨い。
 西明石および上京後間もない頃に購ったモルト・ウィスキーをこのところ開栓している。今月は暇だったので、新規ボトルはほとんど購入していない。従って、新規の開栓は十年以上昔のボトルばかりである。先月は少しだけ購入した。その双方を掲げておく。

 タクティカル '79(ダグラス・レイン)
  オールド・モルト・カスクの一本。21年もの、50度のプリファード・ストレングス。312本のリミテッド・エディション。中味はタリスカー。
  オールド・モルト・カスクはタリスカーのような刺激が強いモルトも優しく仕上げる。本品も例外ではなく、ずいぶんと熟れたタリスカーである。

 アードベッグ・ベリーヤング '98※
  ディスティラリー・ボトルの6年もの、58.3度のカスク・ストレングス。
  前年のコミッティー会員向けボトルの一般市場向けの商品。2004年8月ボトリング、ファーストフィルのバーボン樽で熟成。限定20,000本。翌2005年にも別ロットのベリーヤングが頒されている。若々しくフレッシュで刺激的。

 アードベッグ・ルネッサンス '98※
  ディスティラリー・ボトルの10年もの、55.9度のカスク・ストレングス。
  1998年に蒸留された原酒が熟成される過程をボトリングした一連の流れの到達点として、2008年7月25日に発売。
  トロピカルフルーツの果汁、バニラやホットシナモンのスパイス、パイナップルの風味、芳しい花のキャラクター。ピートオイルとがぶつかりあって共存し、力強さを感じさせる。ピーティーな熟成の極み。

 アードベッグ・アリー・ナム・ビースト '90※
  バーボン・カスクの16年もの、46度のディスティラリー・ボトル。
  クリーミーでスモーキーなフレーバーの中に感じるフェンネルや松の実のキャラクター。ピート・オイルの粘り気のあるファッジ・ソースの霧雨。

 スティルベリーヤング・アイラモルト '00(リンブルグ)
  リフィール・シェリーバットの7年もの、59.1度のカスク・ストレングス。中味はアードベッグ。
  ドイツの南西部で催されるリンブルグ・ウイスキー・フェスティバルのボトル。さほどスモーキーでなく、やわらかさの中に、透明感のあるスモーク。シェリーバットの影響か、マイルドな口当たり。ディスティラリー・ボトルと比して値は張るもののすこぶる美味。

 ブナハーブン・ピーテッド '97(シグナトリー)
  アンチルフィルタード・コレクションの一本。リフィール・シェリー・バットの10年もの、46度。852本のリミテッド・エディション。
  同じシグナトリー社のカスク・ストレングス・コレクションと比して加水タイプの弱さはあるが、香りはこちらの方が上かも。

 クラガンモア・カスクストレングス '73※
  04年3月発売の29年もの。アメリカンオークのリフィル、52.5度のディスティラリー・ボトル。6000本のリミテッド・エディション。
  以下は蒸留所のテイスティング・ノートより。
  香りはドライさと甘みの混じる芳香。若草、薬草、焦げた砂糖、クリームブリュレ。加水すると種子のようなオイル香。
  ボディーは ソフト。かすかにオイリーでドライ。
  テイストはドライ、ジャコウの花、ペッパー。カンゾウ(甘草)とオレンジ。加水しなくても飲みやすいまろやかさ、多少の酸味とナッツの風味を感じる。
  フィニッシュは ミディアムからロング。ドライ、そして花を想像させるようなやわらかな甘さとナッツのような後味。香味共に文句なし。

 クレイゲラヒ 14年※
  14年もの、40度。
  正式販売される商品ではなく、蒸溜所のスタッフ及び関係者だけに配られる限定ボトル。アルコール度数は低いが美味。

 グレン・キース '93(ゴードン&マクファイル)
  コニッサーズ・チョイスの一本。14年もの、46度。
  ゴードン&マクファイル社最後のコニッサーズ・チョイス、以降はラベルが新しくなった。

 グレン・キース '95(イアン・マクロード)
  チーフテンズの一本。ホグスヘッドの13年もの、43度。3樽1572本のリミテッド・エディション。

 グレンファークラス '89※
  オロロソ・シェリーの16年もの、56.3度のカスク・ストレングス。278本のリミテッド・エディション。
  ロンドンにあるウイスキーショップ、ウイスキー・エクスチェンジ向けにリリースされたボトル。ファーストフィルのオロロソシェリー樽で熟成、シェリー樽ならではの甘い香りとオイリーな飲み口が重なってエイジング以上の練りを感じさせる。

 オーキンドゥー '82(クレッグホーン)
  13年もの、55.2度のカスク・ストレングス。限定232本のリミテッド・エディション。中味はタムドゥー。

 ベルチャロン '79(クレッグホーン)
  14年もの、59.7度のカスク・ストレングス。247本のリミテッド・エディション。中味はダルユーイン。

 ブレイヴァル '95(ダン・ベーガン)
  ダン・ベーガンの一本。シェリー・バットの11年もの、46度、750本のリミテッド・エディション。
  ダン・ベーガンはスコットランドのスカイ島にある村名。支配者である地元のクラン(部族)が、生産者ウイリアム・マックスウェル社の創業家と深いつながりがあったことから、ブランド名が決まった。なお、ウイリアム・マックスウェル社はイアン・マクロード社と同一資本。
  1997年にフランス向けにボトリングをスタート、2002年後半に現在のパッケージになり、アメリカ、ヨーロッパ、台湾などで販売を開始。

 グレン・クエッチ '75(クレッグホーン)
  19年もの、58.2度のカスク・ストレングス。243本のリミテッド・エディション。中味はアバフェルディ。

 ワリゴー '81(クレッグホーン)
  13年もの、56.4度のカスク・ストレングス。250本のリミテッド・エディション。中味はプルトニー。


←次の記事
「ホテル雷電」 
前の記事→
 「プルトニーの香味」

ですぺら掲示板2.0トップページへ戻る

このページについて...

2008年08月29日 10:43に投稿された記事のページです。

次の記事←
ホテル雷電

前の記事→
プルトニーの香味

他にも
  • メインページ
  • アーカイブページ

  • も見てください。

    アーカイブ

    ケータイで見るなら...


    Google
    別ウィンドウ(orタブ)開きます。

    牛込櫻会館(掲示板1.0他)内
    ですぺらHP(掲示板2.0他)内
    Powered by
    Movable Type 3.34