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食み出た荷物   一考   

 

 シェリー香はシェリー樽ですが、バニラの甘さやクリームの滑らかさを附与するのはバーボン樽です。元々、ウィスキーの熟成にはシェリー樽が用いられてきました。昨今さまざまな樽が用いられるのはシェリー樽が減ってきたからです。世界中の人がシェリー酒を飲めば、シェリー樽の供給は潤沢になります。
 日本酒から洋酒に至るまで酒は甘いもの、というよりは甘いものほど高級品でした。カクテルは洋酒をさらに甘く飲むための調法ですし、羊羹は日本酒の肴として開発されました。ただ、世界的な傾向として、甘いものは流行らなくなりました。その端緒になったのがスモール・バッチ・バーボンであり日本のビールであり酒だと思うのです。
 ピートの効いたウィスキーが男性の飲み物で、シェリー香のある甘いウィスキーが女性のそれ、というのはまったく理解できません。そして、嗜好品であればこその棲み分けというのは何に対しても当たりません。
 あなたが女性であるとして、さらに甘いウィスキーが好きであるとして、それはあなたの嗜好であって女性一般の嗜好ではありません。6月19日の「シングルカスク」で「最初からサントリーのウィスキーとして生れてくるのではない」と書きましたが、女性は最初から女性として生れてくるのではなく、半ば強制的に女性として育てられるのだと思います。
 男女という分類、それ自体に私は反感を抱いています。世の中には男、女といった区分に収まりきらない人が多くいらっしゃいます。「茶毒蛾その二」で「昨日単独行の幼虫を発見した。毛虫の世界にまで欄外に食み出すやつがいるようである」と書きましたが、私はそうした食み出し者に共感を抱いて、当掲示板を開きました。ちなみに、食み出し者とは男女の問題に限りません。


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2008年07月04日 16:38に投稿された記事のページです。

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