円の対ドル相場は高くなっているが、対ポンド、対ユーロは下がり続けている。それが理由で、このところモルト・ウィスキーの値上がりが続く。先だってはカリラ12年がとんでもない値上がりで18年ものとの価格差がなくなった。流通在庫がなくなれば18年ものの値上がりは必至である。当店で売れ筋のストラスアイラは5,000円の大台を越えた。
今度はグレン・モーレンジとアードベッグである。アードベッグに関しては何度も書いてきたが、70年代のカスク・ストレングスが126,800円から134,300円もする。同じ70年代の加水タイプは44,700円、17年ものは26,800円となった。
今回は通常に出回っているボトルの値上げである。アリーナムビーストが10,000円から13,000円へ、ウーガダールが7,500円から9,000円へ、10年ものが5,000円から6,500円に改訂される。酒屋での売価はこの価格から1,000円ほど引いているが、定価販売の店も多い。なかには見越して既に高値で販売している店もある。アリーナムビーストは90年蒸留の2006年ボトリング。かつての17年ものに準じてい、ウーガダールとは違ってすこぶる美味である。当店にはアードベッグのファンが多いので影響が大きい。
ですぺらは大量生産のディスティラリー・ボトル(オフィシャルボトル)の買い置きはしない。これがボトラーズ・ボトルなら話は別だが。ただ、自宅でもウィスキーを飲まれる方がいらっしゃる。それならば、二月中の購入をお薦めする。
金融関係の客のはなしだと来年の初頭には円安に歯止めがかかるらしい、それまでは更に下がり続けるという。アライド・サントリー社が扱うウィスキーは比較的安価である。このような時はマッカラン、ボウモア、ラフロイグを飲むに越したことはない。