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ほぞ   一考   

 

 ですぺらがひとりバーになったのが七日、昨日で四週目に入った。情緒にいくぶんの安定が見受けられるが、肉体は逆で、疲れは頂点に達している。捨て置けば新宿へ籠って酒浸りになる。それを踏みとどまらせているのがですぺらとそのお客さんである。
 過日、愛子さんとカウンターへ入っていて、すれ違うたびに私の腹が触れると言われた。この三週間、体重は減り続けている。とりわけ、洋袴のベルトの留位置は急速に変化している。にもかかわらず触れるのは、よほど腹が突き出ていたものと思われる。
 そこで思い出したのが出臍のことである。私の出臍は単なる出臍ではない。開放感に浸ると薫香ゆたかな屁を放るときがある。放屁と包皮についてはかつて書いたので繰り返さない。しかし、出臍については失念していた。
 昔、種村さんと赴いた岡山の温泉地で屁をこいた。先生は臍のあまりもの巨大さに目を丸くしていた、そこまではよかったのだが、あまりに見詰めるものだから臍がサービス精神を発揮し、ついに湯のなかでぷくぷく、ぶくぶくと媚態を演じてしまったのである。ヘーゼルナッツや完熟林檎、香草を食むような膨よかな香り、竹の根がけぶれるような繊細な趣は先ほどしこたま飲んだ御前酒の吟醸香が昇天したものと思われた。
 出臍は多くの逸話を抱えている。しかし、昨夜レイハルさんから十八禁は控えるようにとの要請があった。従って、ここから先は裏掲示板へ場を移す。
 「もしかしたらあの日こそが絶望に出逢った日だったのかもしれない」と愛子さんが書かれていたが、なにを隠そう、あの絶望はかの出臍との不意の会遇にあった。


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2007年05月29日 10:56に投稿された記事のページです。

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