乾杯が嫌である。ですぺらで大きなワイングラスがいくら割られたことだろうか。わたしは物品を大切にしない人、要はは乾杯を好むひとはきらいである。ひとりで三つ割った方が五名いらっしゃる。普段は上品な風を装う方に劃ってである。
わたしは団体で飲食するのを苦手とする。鍋奉行のような方がおられ、なんのようもないのに、すべての唐揚げに檸檬を搾る。檸檬に限らず、醤油、辛子、ソース、マヨネーズ、ドレッシングいずれも同様である。地域色もある。例えば豚まん(関東では肉まんだろうが)は関西では味噌に決まっているが、辛子、醤油、ソースなど好みでよいと思っている。
料理が出てき、のっけにこれにはなにをかけるのですかと訊ねるひとがいる。味見をしてから決めればよいのに、貧しい味覚である。個々の食し方、個々の味付けを尊重すればよいのにと思う。ちなみに、わたしは基本的に添えられた以外の調味料を用いない。(7月12日)