日々の検査は体温、体重、脈拍、血圧。そして二週間に一度の血液検査、四週間に一度の心胸比〈レントゲン〉と心電図、検便、検尿が加わる。さらに半年に一度の骨密度、ABI検査、エコー、内視鏡検査である。以上の検査を繰り返しながら、来月の二十日で透析は一年になる筈である。もっとも内視鏡検査は大腸癌を患うわたし固有のものかもしれぬ。
この間、五分の遅刻が一度あったきり。三十分までの遅刻なら透析に応じてくださるが、それを超えると夜の部に回される。五分の遅刻と書いたが、曜日によって穿刺の順序が変わるので、平均すると十五分ほどは待機する。この待ち時間が気持を楽にさせる。
三回ほど目覚まし時計をセットしわすれたことがある。周章てて起きたが、時間には間に合った。ユーパッチという穿刺の痛み止めを一時間前(七時五十分)に貼るのだが、これが間に合わず、痛い思いをさせられた。
看護師から移植についての注意があった。結石の成分検査をしたかと問われてしていないと応える。主治医からも云われていたことだが、結石は流出せず、結局成分検査はしていない。看護師によると、かつて結石の患者が腎移植したものの、一年ほどで移植した腎臓が再度結石になり、透析に戻ってきたと。嘘か本当か分からないが、果物の林檎が結石の理由だったと看護師は云う。壊死した腎臓から結石の抽出は出来るだろうが、そこまですべきかどうか、主治医と話し合わなければならない。