スリーマイル島では燃料棒取り出しまでが六年、廃炉完了まで十四年かかった。今回の放射能物質はチェルノブイリの十倍と聞く。一段落するまでに三十年、廃炉までに百年は掛かりそうである。土壌汚染と海洋汚染によって、福島県の畜産、農業、漁業は元に戻るまい。
元に戻るどころのはなしでない、完了するまではひとも住めない荒寥の地になるに違いない。暖かくなれば風は南風になる。既に汚染されている福島市をはじめ、仙台市など北方の都市にも汚染は拡がる。福島の人口は二百二万だが、おそらく東部に住む百二十万人ほどは土地を離れざるを得ない。東北の農業は壊滅し、三陸の漁業も衰退する。
書物に惹かれるとは滅びを友として現世に背を向けることである。それを諒解している方は良い。しかし現世に未練を持ち、子孫を残そうと考えるひと、もしくは十五歳までの子供を持つ方にとっては他人事でない。東京を離れるのが理想だが、それが出来ないひとにとって米国で売られている放射能除去機能を持つ浄水器は必需品となる。
過日、高遠さんが紹介なさっていた武田邦彦さんのブログをこちらでも紹介しておきたい。
http://takedanet.com/
追記
わたしの身の回りにも関西へ疎開するひとが増えてきた。