蔵書の五分の一から四分の一に当たる二千冊ほどを奥平さんに預けた。明日の市への出品物であって、七日に全体の金額が分かる。残りは二トンの箱車なら二回で運べそうだが、積み込みが大変である。いずれにせよもう一度、明治古典会向けに二千冊ほど出品の予定。
先日六トン車五台の仕入れがあったらしい。冊数はおよそ六万冊。四十坪の書庫は書物で濫れていたそうである。鉄筋で四十坪あれば計算上八万冊までなら収納できる。そういう蔵書は上方ではよく見たが、東京では珍しいのであるまいか。春山さんの蔵書がそれぐらいだと聞いたことがある。上方だと谷澤さんが十万冊を一気に売り払ったことがあった。とんでもない書庫を持っていればのはなしである。