現行のハイブリッド車はニッケル水素電池を使っている。一方、電動アシスト自転車はリチウムイオン電池を使っている。重量面と容量面でリチウムイオンの方が有利で、車体全体の軽量化、充電一回あたりの走行距離が優れている。ただ自転車に使われているリチウムイオン電池で車を走らせるとなるとさらに高性能なものが四、五十連装は必要になる。ひとつ二万円として八十万円、それが二年しか持たないのである。
年内にベンツとBMWもハイブリッド車を出すが、こちらは燃費が一割ほど改善されるだけでトヨタやホンダのそれと比して形だけのハイブリッドである。トヨタは三千人のスタッフを電池開発事業へ注ぎ込んでいる。ハイブリッド車が諠譟されて三十年、二次電池の革命は何時のことやら。リチウムイオンポリマーやカルシウムイオンをはじめ、電極材料としてマグネシウムやナトリウムを使うアイデアもあるらしい。前述のサプリメントを思わせるから不思議である。