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グレン・スコシアのことなど   一考   

 

 このところ忙しくしてい、東京の酒屋へ行っていない。従って、アイラ・ストームがどこで売られているかを知らない。私は埼玉のやまいちで贖っている。インポーターがウィックなので、目白の田中屋は間違いなく扱っている。かめや、河内屋、リカー長谷川での取扱いはなさそうである。ただ、ウィックなので酒屋で註文すれば入るはず。ただし、酒屋が面倒臭がらなければのはなし。
 昨夜は土曜日、水谷、大浦、松友さんが集まってのモルト談義となった。ニューボトルが三本開き、これで新装開店に伴って入荷した六十本のうち半数以上が開栓された。ゴードン&マクファイル社が久しぶりに出したプレイヴァル、ピティヴェアック、ロングモーンは相変わらず美味。プレイヴァルは前回は25年ものだったが、一挙に32年ものになった。そのゴードン&マクファイル社の9年ものと平行してグレン・スコシアのディスティラリー・ボトルが出た。こちらは香味にいささかの変化あり。やや辛口に振られてすっきりしたが、陽にかざすと骨まで透ける干鰈のごときデリケートなこくがさらに稀くなった。逆に、微かなスモーキー・フレーバーと芯のある甘味、フレッシュな味わいは強調された。特徴のないラベルと月並なブランドで損をしていたが、今回もずんぐりしたボトルが通常のクリアーなボトルに変わった他、相も変わらぬ特徴のないラベルを用いている。一本筋の通った貴重な味わいと絶妙のバランスを内に秘めたモルトなのだが、売る気があるのかと問いただしたくなる。旧オーナーのグレン・カトリーヌ社(ロッホ・ローモンド・ディスティラリーの子会社)のボトルがさらに値を上げることだろう。
 ロングモーン15年のディスティラリー・ボトルが限定販売された、価格は一万五千円を超える。去年ボトリングされたシグナトリーの16年ものカスク・ストレングスが九千円だったことを考えてもずんと高い、飲んでいないので何ともいえないが、さぞかし旨いのだと思う。金欠病に掛かっている方にはゴードン&マクファイル社の加水タイプの12年ものが五千六百五十円、現在の為替相場を考慮しても安い。
 このところ、ベンリアックのニュー・ボトルが続く。ロングモーンとは兄弟蒸留所で、新しいオーナーのもと、ヘビリー・ピーテッドに力を入れている。アイル・オブ・ジュラもそうなのだが、最近はピートを深く焚き籠めたモルト・ウィスキーが増えてきた。値は一・五倍から二倍ほどだが、それだけの価値はある。ベンリアックのヘビリー・ピーテッドは二種ボトリングされている。
 最後に、モルト・ウィスキーの専門店ならどこへ行かれても安い。そこいらの飲み屋はバランタインやジョニー・ウォーカーなど千円のウィスキーを一杯五百円で売っている。要はダブルで元が取れる計算である。その計算なら一万円のウィスキーの売値は一杯五千円になる。ところが専門店なら二千円までで飲まれる。もっとも、ウィスキーに二千円が高いと思し召しの方はモルト・ウィスキーの専門店とはご縁がないだけのはなしである。


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2007年11月25日 19:45に投稿された記事のページです。

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