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如月 | 大月雄二郎さんの展覧会

23日に亡くなった多田智満子さんのお話をしようと、翌日desperaに行ったと
ころ、四谷シモンの状況劇場時代からの友人でパリで活躍する画家・大月雄二郎
さんにばったり会い、2月の展覧会のお話を伺いました。今回の展覧会は「キネ
マの月」というタイトルで稲垣足穂に捧げるものとのこと。渋谷Bunkamuraでの
展覧会、ぜひ足を運んでみてください。
   *   *   *
展覧会会期 2月4日(火)~2月12日(水)
会場 Bunkamura Gallery
http://www.bunkamura.co.jp
   *   *   *
「かつて、ハレー彗星が地球に大接近した時、ぼくもタルホ星雲に少しでも近づ
こうと、銅版画集「一千一秒物語」を神戸玻璃館から出版した。そして17年が
過ぎた…ゼンマイのもどける気配がして、パチンと何かが弾ける音がしたと思っ
たら、懐かしい「Modern Fairly Tales」をふたたび絵の具でなぞっている自
分に気がついて、めまいを覚えた。一千一秒。星のまたたきにも似た「地上の想
い出」をこんどは油彩の紙芝居に仕立てて、童話の天文学者タルホ・イナガキに
捧げようと思う」(大月雄二郎さん――展覧会の案内状より)
   *   *   *
ちなみに、四谷シモンの「人形作家」のなか(97~100ページ)に書いてあ
る、状況劇場と寺山修司さんの天井桟敷の<乱闘事件>の際に、同じ車で逃げよ
うとして四谷シモンと一緒につかまったのは大月さんだったとのこと!



投稿者: 如月    日時: 2003年01月26日 10:02 | 固定ページリンク




hal | 多田智満子さん告別式

告別式は芦屋ホールで1月26日12時から執り行われました。
高橋睦郎さんの司会進行で行われ、黙祷から始まり、故人の紹介
友人からの弔電朗読、故人作 謡曲 「乙女山姥」の流れるなか
幼年期から晩年に至るスライドが映写され、献花へ。
句集 風のかたみ、年譜、謡曲 「乙女山姥」の小冊子をいただきました。
簡素な中に厳かな別れの儀式でした。
 「草の背を乗り継ぐ風の行方かな」  句集 風のかたみ から
ご冥福をお祈りいたします。



投稿者: hal    日時: 2003年01月26日 14:55 | 固定ページリンク




如月 | 「慈円」の項をアップ

小サイトの「院政期社会の言語構造を探る」のコーナーに、「慈円」の項をアッ
プ致しました。
http://www.furugosho.com/vertige/inseiki/jien.htm
これは、瞬時に和歌を詠む「速詠」や作品を子供に仮託するなど、和歌における
無意識的記述を重視するダダイストとしての慈円の側面を強調したもので、それ
なりにユニークな論考になっているかと自負しております。歴史そのものにはあ
まり興味がないという方も、ぜひアクセスしてみてください♪
(歴史の論考としてみれば、ユニークであればいいとは言えないとは思いますが…。)



投稿者: 如月    日時: 2003年01月27日 01:08 | 固定ページリンク




一考 | 寄贈御礼

 年末にまた貴重な書冊を恵まれました。白石かずこさんの「浮遊する母、都市」、中堂高志さんの「菜の花句集」、川崎洋さんの「旅ゆけば」、種村季弘さんの翻訳「科学の結婚」、到津伸子さんの「不眠の都市」の四著訳書です。
 到津伸子さんは池田満寿夫さんの映画「エーゲ海に捧ぐ」に出演されていますが、著名な画家でもあります。77年パリでの展覧会を皮切りに、82年ジョルジュ・バタイユ生誕百年展招待出品、また海上さんの斡旋でUNAC・TOKYOと西武渋谷店全館及び同ギャラリーで個展が催されたのでご存じの方も多かろうと思います。画文集も上梓されていますが、本書ははじめてのエッセイ集です。はじめてお会いしたのは82年、大月雄二郎さんの紹介でした。山本六三さんと会われたあと、明石市太寺3丁目の拙宅へ来られたと記憶します。即興で題扉へ描かれた猫の画と「神戸のことも書いたのですよ」とのお言葉を添えて頂戴したのですが、随分と味のある記憶の物語(モザイク)を構築なさったと驚いています。横須賀さんも到津さんの能動的ニヒリズムを讃美なさっておられました。版元は講談社、定価は2500円、お薦めの一本です。
 昨年も百冊を超える書物の寄贈に与りました。心のなかで涙し、感謝致しております。ありがとう御座いました。

 岩波文庫から上梓された種村季弘さんの「詐欺師の楽園」と森銑三さんの「おらんだ正月」を頂戴、架蔵させていただきました。「新橋の狸先生」「明治人物夜話」「俳諧博物誌」「団扇の画」等々、小出昌洋さんの編集になる森銑三本の上梓が続きます。小出さんは森銑三さんの弟子で、吉川弘文館の「日本随筆大成」全巻を編集なさった方です。大阪の肥田晧三さん(「上方学芸史叢攷」青裳堂書店刊「上方風雅信」人文書院刊など有り)と共に碩学として書誌学者としてもっとも尊敬しています。それにしても、書誌学者に甘党や下戸が多いのはなぜなのでしょう。肥田さんも饅頭や羊羹の食べ過ぎでほとんどの歯が抜け落ちています。
 88年に研文社から森銑三さんの「書物の周囲」を上梓しました。小出さんとの愉快な編集の日々が憶い起こされます。また、野溝七生子さんが新橋の第一ホテルを栖になさっていた頃、何度か一緒にお会いしました。あの頃は私もスマートでいまよりはお洒落だったのですが。



投稿者: 一考    日時: 2003年01月27日 12:14 | 固定ページリンク




一考 | (無題)

 Campagnoloさんへ
 「誕生日にまた何か贈ります」とやら、かかる気遣いは一切無用にて、よろしくお願い申し上げます。



投稿者: 一考    日時: 2003年01月27日 12:16 | 固定ページリンク




一考 | (無題)

 阿佐ヶ谷さんへ
 諒解致しました。阿佐ヶ谷さんで参りましょう。
 酒肴あり、文学あり、車あり、人形あり、映画ありで、屋号の「ですぺら」に相応しい節操のない掲示板です。要するに、なんらの趣旨をも持たない掲示板なのです。
 それにしましても、貴方の日本酒に関する知識には驚かされました。もっとも、それだけではありますまいが。ひとつ今後ともよろしくお願い致します。
 モルト会ご出席ありがとう御座いました。



投稿者: 一考    日時: 2003年01月27日 12:19 | 固定ページリンク




一考 | 大月雄二郎展

 如月さんへ
 大月雄二郎展の御紹介ありがとうございます。本来なら私が書き込まねばならないところ、恐縮です。例の渋谷の<乱闘事件>のあと、花道を駆け抜けた大月さんはそのままパリへ逐電、状況劇場の新たな伝説を拵えました。1971年12月のことでした。出奔の証人に、とでも考えたのでしょうか、大月さんに呼び出された私はあの前後の一箇月を東京で過ごしました。四谷シモンさんとはじめてお会いしたのも少女都市の初日、大変な騒動に巻き込まれてしまいました。
 23日に大月さんと一緒に来られた方は、昨年2月横須賀さんが二度目に来店なさったときのお連れさんです。世のなかの仕組みとはよく判らぬものですね。
 大月さんが関西学院大学在学中の1967年の2月、彼の紹介でI田耕作と出会いました。その大月さんは山本六三さんの紹介で知ったのです。当時はみんな若く、いい人たちでした。

 大月雄二郎展のオープニング・レセプションを紹介させて頂きます。
 日時:2月4日(火曜)の18時から19時30分
 会場:Bunkamura(渋谷東急本店横)一階メインロビーフロア
 お問い合わせ:03-3477-9174
 当日は会場に大月さんも来場。



投稿者: 一考    日時: 2003年01月27日 16:05 | 固定ページリンク




一考 | (無題)

 Halさんへ
 ご苦労さまでした。「草の背を乗り継ぐ風の行方かな」いい句ですね。Y川さんや加藤郁乎さんと篠原北町のお宅へ伺ったときのことを思い出しております。せっかく多田さんが用意なさったキューバ産の葉巻を酔っ払った郁乎さんがくちゃくちゃにしてしまい、ひんしゅくを買いました。あれ以来、ひとに葉巻を勧めるときは包装を解いてから勧めるようにしています。



投稿者: 一考    日時: 2003年01月27日 16:06 | 固定ページリンク




Campagnolo | HARIKAN主人

ここのところ。知人に関する記事が連続して投稿されているので、僕も何か書いておかないといけないような気になりました。                Halさん 多田さんの告別式で同席だったんですね。面識がないものですから、失礼しました。睦郎さんの見事な司会進行で個人の意思通り「簡素にして典雅な清々しい式」でしたね。「私の骨は薔薇で飾られるだろう」という「薔薇宇宙」の言葉のまま、白い薔薇を一輪、一考さんの分も献花いたしました。棘に気をつけてという睦郎さんの言に反してちゃんと棘は全部抜かれていたところが多田さんらしいですね。式場で澁澤龍子さんを見つけて挨拶したら「会うのはいつもお葬式ね。」と言われた後、二人とも無言になってしまいました。ずっと流れていた宗家観世清和氏の謡には偶然持っていた大鼓を打ちたくなってしまいました。一考さんの書かれた篠原北町4丁目のご自宅は3丁目生まれの僕にとって歩いてすぐの所。因みにその間に朝比奈隆さんの家があります。小学生だった僕にとって、素敵なおねえさまとおじさまでした。お手伝いさんはいたけれど買い物は初代マツダキャロル360に優雅に乗って近所の市場によく来ていらっしゃいました。お使いに来ている僕が荷物を彼女の車まで持っていく代わりに上り坂を家の近くまでよく送ってもらったものです。命日は「風草忌」と高橋氏の案で名づけられたんでしたよね。                                 如月さん  雄二郎と状況の時からお知り合いですか。どこかでお会いしているかもしれませんね。彼とは上記の2丁目にあった子供絵画教室の同窓生なんです。山本六三、渡邊一考、大月雄二郎・・・・・悪友ばかりですが、彼らから学んだことは計り知れません。BUNKAMURAでお会いできれば幸甚です。                                 一考さん  伸子の新著も紹介してくれて自分のことのようにうれしく思います。ロボット工場に連れて行った時の事を書いてくれていますが、余り見ることの出来ない風景なんできっと印象に残ったんでしょうね。「不眠の都市」もう少し平易な日本語を使えば、もっと売れるだろうにね。彼らの話をするときりがないので、今夜はこの辺で切り上げます。     



投稿者: Campagnolo    日時: 2003年01月28日 02:07 | 固定ページリンク




Campagnolo | 火星人

「火星人」多田智満子さんの病床での辞世の句は睦郎さんによれば「夏痩せやすこしふへたる死のおもひ」だとか。睦郎さんの編集になる「風のたより」に収録していないところを見ると、偶成なんで収録しなかったんでしょう。Halさんが紹介された最後の方が秀句ですね。          一考さん 種さんの新刊で「科学の結婚」ってありましたがJ.V.Andreaeの「化学の結婚」の間違いですよね。別のものが出たのかと、慌ててしらべましたら新装版が出たんですね。改訳増補とかありませんでしたか。種村先生の授業ではこれもテキストのひとつでした。同氏の著書が岩波文庫に収録とは存じませんでした。                                                                如月さんが紹介してくれた雄二郎の「ハレー彗星云々」の文章はパリと日本とメールのやり取りを幾度もして、二人で作ったんですが、若い時以上にわがままな彼は僕の言うことをなかなか聞き入れないし、僕も頑固なもんだから中途半端なものになってしまいました。ああやってパンフレットになって読むと出来が悪いね。文章には人一倍うるさい一考さんには見せたくなかった。雄二郎らしい文には違いないので、ご寛容のほどを。        



投稿者: Campagnolo    日時: 2003年01月28日 13:00 | 固定ページリンク




一考 | (無題)

中島さんへ
闖入者大歓迎です。掲示板の方へ書き込んでいただいて結構だったのですが。
ルネ・ヴィヴィアンについては了解致しました。白鳥友彦さんの連絡先はメールにてご連絡致します。『月と奇人』は訳者白鳥さんの搏動を窺い知るにたる、昨今希にみる撰れた訳詩集です。どうかよろしくお願い致します。



投稿者: 一考    日時: 2003年01月29日 14:39 | 固定ページリンク




一考 | 残日を指折りかぞえて

 六十五歳と五十五歳、共に、おそらく、生まれてはじめての熱いバトルを繰り返しました。青春を謳歌したのです。「生きていてよかったね」とふたりで独り言ちながら。

 あなたが現れたのは昨年の二月の八日。少年期に得られなかった欠けたピースを探し求める目つき、ひとの迷惑も顧みずがぶり寄ってゆく貪欲な好奇心。なにを言っても「知ってるよ」「それも知っています」いかように言葉を返そうが「すべて分かってるよ」と畳み込んでくる居丈高な物言い。身勝手、我がまま、傲慢、不遜の権化のような顔をしてあなたは私の前に現われました。でも、ひとを喰ったあなたの眼差しは私にとっては遠い日の懐かしい眼差し、少年の頃のせつなさ、はじめてめぐり会ったときの爽やかさのままに、私はもうひとりの私と出会ったのです。
 相手を傷つけまいとする遠慮もしくは自らの立場という力関係を信じ、話は一方通行に終始し対話になることは滅多にありません。いわんや、傍若無人な言葉のキャッチボールなどしたくても出来ないのが世の常なのです。ところがあなたは断じて原理原則を曲げず、壮絶な虚無感に裏打ちされたセンチメンタリズムを振りかざして挑んできたのです。
 ひとがたまらなく好き、だからこそひとを拒否する。でも拒否するのはあなたではなく、それを選択するのはいつも相手側だったのです。「あっそう、なにも分かっちゃないね」とのあなたのさびしげな口癖がすべてを物語っています。あなたの口をついてでるノンは非難や排撃といった能動的なものではなく、言葉のゲームが出来ないことへの失意だったのです。「分かっちゃないね」とはひとの白々しさに逢着したときの自らへの絶望。見果てぬ夢を、友を捜して、あなたも私も共に繰り返してきたのですよ、数十年のあいだ。
 「勉めて何者かであろうとするタイプと相対するところの者に合わせて何者にでもなれるタイプと二種の人品があるように見受けられます」あなたとのあいだで繰り返されたテーマのひとつでした。まず出逢いがあって、BはAとの同化を願います。自己解体がBのなかで繰り返されます。その解体によってBは「相対するところの者に合わせて何者にでもなれるタイプ」を撰び取り、他方Aは否応もなく、勉めてAであることを強いられます。もちろん、それを強いるのはBということになります。友という眷恋の情が、ひとを慕い募るこころがひとをあやめる。塚本邦雄の「感幻楽」に「馬を洗はば馬のたましひ冴ゆるまで人恋はば人あやむるこころ」との句がありますが、真に親しく接するとは互いの身を絶巓に押しやり、ときとして奈落の底へと背を衝くことになりかねないのです。友とはそして愛とは残酷なものです。かつて掲示板で「自らに対する偽善を厭うなら、暫時友は切り捨ててゆくのが自らへの、ひいてはその友への唯一のはなむけであり餞別」と著したのにはあなたがご指摘なさったとおりの事情が秘められていたのです。互いが互いを敬い、思慕するがゆえに、精神的には引き裂かれて行く。その距離に絶望を、あまりもの怖ろしさを感じたとき、BはAの元を去るしかないのです。もちろん、Aの精神の躍動を跳梁を願っての行為であり、Bにとっては一種の自傷行為のようなものなのです。だって、そのことによってBは恋人を、もう一人の自分を失うのですから。
 でも、あなたの場合はすべてが異なりました。議論の時のあなたの過剰なまでの方法論、「固着した精神や趣味性を呪い続けた瑞々しい屈折、固執を厭い休むことなく揺れ動く伸縮自在な発想」スポイルド・チャイルド世代固有の自己疎外を意に介せず、「人は終生変わらない」という精神の荒野を躊躇なく踏みにじり、ひとの立場と称するところのすべて、すなわち権威や権力を逆に恫喝してやまなかったのですよ、あなたは。前日、私から剥ぎ取り刮げ落とし簒奪したばかり文言を、今日はみずからの武器として用いる。ひとはなにものにでも為り変る、それ以上の個性がこの世にあったでしょうか。「間断なく繰り返される解体を伴わないかかわりなど、毒にも薬にもなりませんよ」あなたと私はいつのまにか完全な入れ子になってしまったようです。
 あなたはひとの弱味に付け入り、いかに相手を傷つけるかに心血を注ぎました。でも、それを加虐趣味と解釈するのは間違いです。「傷つけられて怒るのは結構だが、怒りに身を震わす自分をあんたは信じているのかね、たわいない存在だねえ」「第一、言葉で傷つくなんて本当かねえ、もう少し自分に正直になれば」との独り言が聞こえてきます。それこそ怒っているのはあなたなのであって「人なんて取るに足らない存在なんだよ」ということを知らしめたい。否、知らしめる必要すらなくて、当たり前のことを当たり前として認識した人とのみ言葉の逢瀬を楽しみたい、ひとの言葉で傷つくような嘘つきの輩に興味はない、というのがあなたの真意であり、曲げることのできない原理原則だったのです。
 「明晰さといっても、いろんな種類の明晰さがあります」などと迂闊に口を滑らそうものなら、大層な反撃を喰らいました。「おもしろいじゃないの、どういう種類があるの、そこを詳しく」。ひとと議論をするときは事前に逃げ道を拵えておくのが常道です。しかし、あなたはそれではゲームにならないと怒りました。宇野邦一さんが「かくまでナイーヴなひとは珍しいね」と一言。そこいらからすでにゲームははじめられているのです。
 糅てて加えて、あなたは私が掲示板に書き散らかした雑文のすべてを対象に論戦を挑んできました。「主要な部分はすべて一人の男のために著されている」と、なにもかもがお見通しでした。双方の論理回路を接続するのに四箇月ほどかかりましたね。それからあとはメタフィジカルな禅問答でした。週のうち最低三日、いや毎日いらしたこともしょっちゅうでした。あなたが見えられたときは朝まで生テレビの有様でした。薫子さんに「いつも遅くなって申し訳ない。でも、今だけだから」そう、分かっていましたよ「今だけ」なのは。あなたは病気を顧みず毎日刺身包丁で魚を下ろしていましたね。あなたは命がけで生きていたのです、残日を指折りかぞえながら。死臭と腐臭を漂わせながら命がけで突っ立っていたのです。だからこそ、私も持てるすべてのエネルギーを傾注したのです。共に、おそらく、生まれてはじめての言葉のゲームのために。
 あなたが写真家であろうが、あなたが仰るように私が思索者であろうが、そんなものはかりそめの装い、個として生まれ、個として生き、個として死んで行くのです。互いの実績など無視しあいましたね。だって、「今だけ」だったのですから。バランス感覚など洒落臭いものをあなたはせせら嗤っていました。生き延びたことに対する唯一の良心は自己欺瞞だけ、あなたは横須賀功光という渦中を濃密に生きたのです。
 私が「今日は私の負けですね」、あなたは「ここのところ二連敗だったからね」と返す。「そっちへ振りますか」「それは想定外だなあ」「さて困った」「今日は用意してきましたからね」ひとを追い詰め追い込んでゆくときの張り詰めた雰囲気、そんなときのあなたの顔は輝いていました。どちらが勝とうが負けようが、横須賀さん、愉しかったね、嬉しかったね、仕合わせだったね。すべては約束された滅びへのみちのり、「年々歳々花相似、歳々年々人不同」間違いなくひとは変わり、最後は土塊へと昇華されてゆくのです。一ツ木通りでどちらからともなく別れ際に交わされた一言「生きていてよかったね」

 あなたもわたしも極端なワイン好き、彼の地で愉しむ酒は限られます。やはり遅摘みのグルナッシュ種ですか。さればルーションのモーリかバニュルス。あなたのことだ、きっとバニュルス・グラン・クリュの四十七年、ペッパーやシナモンのスパイシーな香りがシガーに合いますよね。なんですって、彼の地にあってもひとを煙に巻くんですって。大丈夫、私もじきに追いかけますからね。



投稿者: 一考    日時: 2003年01月29日 14:42 | 固定ページリンク




松友 | TERAYAMA RETROSPECTIVE 2003 IN PARCO

表題、既にお含み置き願えている事と存じますが、念の為。以下、フライアーより抜粋他、敬称略。

◇寺山修司没後20年/パルコ劇場30周年記念映画祭◇
『幻想と詩とエロチシズムの寺山修司◎映像詩展』

日程:2003年3月19日(水)~23日(日)
劇場:PARCO劇場(渋谷パルコパート1・9F)
料金:税込み
前売り1回券\1,500.-/3回券\3,900.-
フリーパス寺山お面券\10,000.-(限定100枚シネクイントのみ扱い)
プレミアムシート券\2,800.-(指定席・1プログラム限定36枚、チケットぴあのみで前日まで)
当日1回券\1,700.-/3回券\4,500.-/学生\1,500.-/小人・シニア\1,000.-
内容補:多数の映像作品を残した氏の足跡を辿る事が出来る企画な由。22作品を11プログラムで一日5プログラムを上映。各回完全入れ替え制、整理券による。毎18:00(23日は19:00)開始の回は上映前にスペシャルトークもあり。著名な作品は数回上映されるようですが、特に観る機会の少ないと思われる「涙を獅子のたて髪に」は3月19日(水)のみ。この機会に一気に網羅してしまおうという向きにはフリーパス寺山お面券がお得。

◇寺山修司没後20年パルコ劇場30周年記念関連企画◇
「寺山修司と天井桟敷の全ポスター展」
演劇実験室◎天井桟敷の宣伝美術の全貌

日程:2003年3月28日(金)~4月14日(月)
会場:ロゴスギャラリー(渋谷パルコパート1・B1)
内容補:今回はあまり普段目にする機会の少ない海外公演時のものも含まれるということですので、興味のある向きは必見かと。

◇寺山修司没後20年/パルコ劇場30周年記念公演◇
魔術音楽劇「青ひげ公の城」

日程:2003年3月28日(金)~4月17日(木)
劇場:PARCO劇場
入場料:\7,500.-(全席指定・税込み)、2月8日(土)一般前売開始
チケット取り扱い:イープラス(eee.eplus.co.jp)、チケットぴあ(03-5237-9966[Pコード323-860])ローソンチケット、CNプレイガイド
出演:三上博史(823年映画「草迷宮」にてデビュー)、荻野目慶子、秋山菜津子、河原雅彦、ほか。
台本・詞:寺山修司
演出・音楽:J.A.シーザー
内容補:ペローの童話やバルトークのオペラにもなった、中世フランスの妻をめとっては殺害したという伝説がモチーフ。1979年、当時の西武劇場にて初演。元天井桟敷の面々に新スタッフ、キャストを交え復活公演の由。

~以上です~

さて、同じ文面にて御容赦を。

一考様

「死にも生きも 同じ心と 結びてし 友や違はむ 我も寄りなむ」

とまでは。



投稿者: 松友    日時: 2003年01月30日 18:38 | 固定ページリンク




如月 | 大月さんと如月

Campagnoloさん、こんにちは。
拙掲示板の対応に追われ、なかなかRESできなくてごめんなさい。
大月さんと私とは、四谷シモンをとおした知り合いで、2001年のパリ旅行の
時が初の面識かもしれません。↓写真は、私が撮影したものです。
http://www.simon-yotsuya.net/profil/pari.html
きっかけはなんであれ、今度ぜひお会いしたいですね。
ただし、大月さんのオープニングは、アルバイトと重なるため伺えそうにありま
せん。また、2月5日のW誕生会も、アルバイト終了後伺う予定で、12時近く
になりそうです。
(本文を打ち終わってからこのスレッドのタイトルを入れたら、大月さんと私と
は「月」が重なるんですね♪)



投稿者: 如月    日時: 2003年01月31日 00:17 | 固定ページリンク




一考 | 種村季弘さんの新刊

 種村季弘さんの翻訳「ビリッヒ博士の最期」リヒャルト・ヒュルゼンベック著が未知谷から上梓されました。安原顕さんが編輯なさっていた海へ掲げられたものです。かつて雪華社から本にしようかと話していた一本です。上梓なされた未知谷の飯島徹さんに大感謝。同じ著者の「ダダ大全」鈴木芳子訳も未知谷から刊行されています。併せてよろしくお願い致します。
 種村さんには他にもパウル・シェーアバルトの翻訳(「小遊星物語」のみ既刊)をはじめ、独逸のモダニズム文学の翻訳で活字になっていないものがまだ8冊もございます。上梓されんことを待ち望んでおります。

発行所 未知谷 千代田区猿楽町2丁目5-9 電話03-5281-3751



投稿者: 一考    日時: 2003年01月31日 19:41 | 固定ページリンク




一考 | 寺山修司◎映像詩展

 松友さん御紹介ありがとうございます。
 今回の寺山修司映像作品一挙上映は4年ぶりの企画です。ポスターハリス・カンパニーの笹目さんの尽力に負うところ大です。併催されます「寺山修司と天井桟敷の全ポスター展」は必ずお目通しいただきたく思います。「青ひげ公の城」の練習は一ツ木通りの旧TBS会館で行われます。役者さんがですぺらへもいらっしゃるそうです。
 チラシを多数店に用意しておりますので、詳細をお知りになりたい方はどうぞ。



投稿者: 一考    日時: 2003年01月31日 19:44 | 固定ページリンク




一考 | (無題)

 如月さんへ
 2月4日の大月さんのオープニングには私も伺えそうにありません。日曜日に行くつもりです。
2月5日のW誕生会はいくら遅くなられても結構です。必ずいらして下さい。
 掲示板上でもなんどかご指摘を受けましたが、Campagnoloさんは事実関係を大事になさる方のようです。でも、夢と現実とのあいだに境界線を引くことは私には出来ません。というよりは、事実に重きを置かず、虚構を楽しもうとの性癖が強いようです。あなたが歴史の世界で翼を得て遊ばれていらっしゃるように、私は印象だけで現世と戯れたいと常日頃より願っているのです。

 須永朝彦さんの誕生会の受付をどなたかにお願いしたいと思っています。こころあたりがございません。松友さんはいかがでしょうか。



投稿者: 一考    日時: 2003年01月31日 19:51 | 固定ページリンク




一考 | (無題)

 横須賀安里さんがですぺらへいらっしゃいました。横須賀功光さんの最期を詳しくお聴きしました。もっとも悲しいのはあなたなのです。それにもかかわらず、私が泣いてしまいました。おのが不明を恥じ入っております、深くお詫びいたします。
 横須賀功光さんの作品は多岐にわたります。本業の広告写真、発表することなく撮り続けられた自らへの問いかけともなる作品、そのなかにはピエール・ルイスが好んで用いた一群のプラチナプリントも含まれます。山口小夜子さんを被写体に撮られた一連の未発表写真もあります。そうした作品が上梓され、私たちの精神の糧になりますよう願わずにはいられません。
 生前、と書いてはたと困惑いたします。亡くなられたのはつい半月ほど前のこと。でも、私のなかではあれから随分永い歳月が経巡ったような気がするのです。その年月に反比例するかのごとく、横須賀功光さんの存在は私のなかで濃密に、より確たるものに変化して行きます。夜ごと対話は繰り返されます。あの自由闊達な、傍若無人な語り部が枕元を訪れます。「そう、そのとおりなのよ。でもね・・・」朗らかな笑顔、すずしげな眼差しでからだを押しつけてくるのです。



投稿者: 一考    日時: 2003年01月31日 20:54 | 固定ページリンク




松友 | オーダー、承りました

至らない面が多々あるかとは存じますが御容赦を。



投稿者: 松友    日時: 2003年02月01日 20:43 | 固定ページリンク




りき | 秋吉巒遺作展のお知らせ。

ご無沙汰しています。

銀座の青木画廊で以下の日程で、題記のイベントがあります。

日時:2003/2/10~2/22
月~金:AM10:30~PM6:30
    日祭:12:00~18:00(会期中無休)

場所:銀座 青木画廊
http://www2.tky.3web.ne.jp/~aokigaro/

油彩・水彩・鉛筆35点です。

なかなか実物をみることができない作家さんです。

是非。


   



投稿者: りき    日時: 2003年02月02日 00:56 | 固定ページリンク




hal | 祝 誕生日

須永さん、一考さん、誕生日おめでとうございます。
神戸から、<あい>をこめて。。。
ご一緒できなくて残念です。



投稿者: hal    日時: 2003年02月05日 22:46 | 固定ページリンク




薫子 | 誕生会の御礼

 2月5日の須永朝彦さんと一考の誕生会にお越し下さった皆様、ありがとうございました。
一考がお礼を申し上げなければならないところなのですが、いつものように飲んだくれて鼾かいておりますので、代わりにご挨拶させていただきます。大勢の方にご参加頂き、賑やかな楽しい会になりました。寒い廊下での受付を引き受けてくださった松友さん、いつの間にかカウンターの中でお手伝いさせてしまっていたCさん、感謝、感謝です。普段はヒマな店なもので、あのような時には手際が悪くて申し訳ありませんでした。
 須永さんは近々パソコンに挑戦されるそうですので、掲示板への書き込みも、もうすぐ!・・・かも。
店主は・・・年内にはウィスキーの本を仕上げましょうね。



投稿者: 薫子    日時: 2003年02月07日 05:23 | 固定ページリンク




一考 | 掲示板の行く末

 管理人さんへ
 「そう遠くない時点で引っ越ししなければなりませんが、容量的に考えて」とのことですが、ですぺら掲示板の過去ログを抹消するのはいかがなものでしょうか。ひとさまのことは分かりませんが、私にとってすべては移ろい、過ぎ去るもの、掲示板とは「日々の泡」のようなものと心得ております。
 すくなくとも私の書き込みに関してはちゃらんぽらんであることへの疎明に終始し、とても内容のあるものとは申せません。あえて資料と申せばモルト・ウィスキーに関する書き込みでしょうが、それは当方にコピーあり、希望に即しメールで送ることも可能です。
 かくあらねばならないとの意見はなく、すべては管理人さんの考えひとつですが、過去を引きずる掲示板というものに、なにやら釈然としないものを感じます。よりさり気なく、さらに消え入るような風情に私などは惹かれるのですが。



投稿者: 一考    日時: 2003年02月07日 14:22 | 固定ページリンク




りき | ついに開催!!ムットーニさんの新作上演会。

もう一度告知させてください。
ついに、大作「カンターテドミノ」を見ることができます。

タイトル  ムットーニの部屋【ナイトビジターたちの競演】

★会期  2003年2月6日(木)~26日(水) ※2月20日(木)休業
     10:00~21:00(但し、最終日は17:00に閉店)

★会場  ロゴスギャラリー(渋谷パルコパート1 B1)
     東京都渋谷区宇田川町15-1 〒150-0042
     【?】03-3496-1287

★内容 ◆ 自動からくり人形師ムットーニこと武藤政彦による新作約10点の展示
      ・「カンターテ・ドミノ」
      ・「アクア・プラネット」
      ・「カプセル・エンジェル」
      ・「サテライト・キャバレー」
      ・「にわとり男」    他。
        ※CD内蔵大型タイプから小型オルゴールタイプまで出展予定。
    ◆ ムットーニBOX・CGプリント・書籍・缶バッチ等の販売
    ◆ ムットーニ本人の口上による上演会の開催
      ・日程  2月/7日(金)8日(土)9日(日)11日(火・祝)14日(金)
             15日(土)16日(日)21日(金)22日(土)23日(日)
             ↑日程の各日4回の上演があります
              ①14:00~ ②15:30~ ③17:00~ ④18:30~
      ・上演時間  約30~40分  *但し、ムットーニ氏の興がのれば延長あり
      ・参加方法  入場無料。会期初日よりロゴスギャラリー内で整理券配布
              <各回とも整理券をお持ちの方が優先となります>
      ・1回の定員 約30名

なお、上演会は、一人2講演、一度に3枚までの制限つきでの
整理券配布となります。

今回は絶対にみにいったほうがいいです。
損します。はい。



投稿者: りき    日時: 2003年02月08日 08:17 | 固定ページリンク




北爪満喜 | 遊びにいらしてください

一考様。はじめまして。北爪満喜です。 詩集をお読み下さってありがとうございます。 ぜひホームページへ遊びにいらしてください。



投稿者: 北爪満喜    日時: 2003年02月09日 23:24 | 固定ページリンク




管理人 | ご心配なく


一考さん
 掲示板の容量については、ご心配なく。
 ハードディスクと同じく、プロバイダの提供する容量はどんどん大きくなっておりますから。
 適宜、引っ越しすることはインターネットの世界ではよくあることです。
 きちんと告知さえすれば読者が迷うことはないと推測しています。
 掲示板のあり方についてはこれは別問題です。
 昔のログを消す方がめんどうなので、これは私としては御免蒙りたいです。
 ごそっと全てダウンロードして、ごそっと引っ越し先にアップロードする方が簡単なのです。
 「日々のうたかた」には関心がないという一考さんの考え方は理解できますが。



投稿者: 管理人    日時: 2003年02月10日 00:34 | 固定ページリンク




一考 | モルト情報15

 モルト・ウィスキーは生産地域によって固有の香味を持ちます。その香味の違いを気軽にお愉しみいただくためにハーフ・ショットのお薦めコースをいくとおりか拵えました。当店はインデペンデント・ボトラー(独立瓶詰業者)のボトルに力を入れています、にもかかわらず、ディスティラリー・ボトルを中心に編んだのには理由が御座います。お客さんが酒屋で入手しやすいボトルから味わって頂きたいと思ったからなのです。それぞれの蒸留所の基本的な香味を領解なさったあとは、インデペンデント・ボトラーのシングル・カスクやリミテッド・エディションの世界に遊ばれんことを願います。

「モルトの地域差を知る」2400円
 タリスカー10年、ラガヴーリン16年、クラガンモア12年、オーバン14年、ダルウィニー15年、グレンキンチー10年。
 ユナイテッド・ディスティラーズ社のクラシック・モルト・シリーズを味わっていただきます。ひとつとして同じものはないといわれるモルト・ウィスキーの間口のひろさと奥行きがお分かりいただけます。

「アイラ・モルトを知る」2800円
 アードベッグ10年、カリラ12年、ブルイックラディ10年、ポート・エレン19年(ゴードン&マクファイル)、ボウモア12年、ラフロイグ10年。
 アイラ島には8つの蒸留所があり、すべての蒸留所が海辺に面しています。潮、海風、海藻の香などと表現される独特のヨード臭とスモーキーな味わいはそこからもたらされます。いちど診療所の臭いに魅せられた人は抜けられなくなります。

「アイランズ&キャンベルタウン・モルトを知る」2500円
 アイル・オブ・ジュラ10年、スキャパ12年、レダイク・ピート、ハイランド・パーク12年、グレン・スコシア14年、スプリングバンク10年。
 本コースの生産地域には共通の香味といったものはありません。島育ちとの地理的共通項を持つモルトにキンタイア半島のキャンベルタウン・モルトを取って付けたものです。塩辛いなかにも豊かな香りとこくを持つモルト・ウィスキーが多く見受けられます。

「スペイサイド・モルトを知る1」2400円
 アベラワー10年、グレンキース10年、グレンダラン8年、グレン・マレイ・シャルドネ、グレンロセス10年、ストラスアイラ12年。
 西洋梨ヤ林檎、オレンジ、檸檬などの香が強く、優雅な味わいのモルト・ウィスキーを選びました。スペイサイドの華やかな果実香とスムースなフィニッシュをお楽しみください。

「スペイサイド・モルトを知る2」2400円
 オスロスク10年、グレンファークラス10年、ノッカンドオ12年、マッカラン12年、バルヴィニー12年、ロングモーン15年。
 完熟果実の香りで知られるスペイサイドのなかから、比較的甘味をおさえた個性的なモルトを選びました。グレンファークラスのオイリーな味わいやロングモーンのスパイシーなフィニッシュをお楽しみください。

「ハイランド・モルトを知る」2400円
 エドラダワー10年、クライヌリッシュ14年、グレンモーレンジ10年、タリバーディン10年、フェッターケアン12年、ロイヤル・ロッホナガー12年。
 広範囲におよぶため、香味の特色をひとことで表現するのは難しいのですが、大麦麦芽(モルト)が持つシャープな甘味と木の実をすりつぶしたようなナッティーな香りを持つモルト・ウィスキーが多く見受けられます。



投稿者: 一考    日時: 2003年02月14日 13:15 | 固定ページリンク




一考 | ですぺらモルト会

2月22日の夕6時から9時にかけて第4回目のですぺらモルト会を催します。会費は6000円、メニューは以下のごとし。
1年分のボトルの取り置きは不可能ですので、2箇月分ずつ紹介させて頂きます。1年間で120の蒸留所のシングル・モルトを味わうことになります。
年内の開催は毎月第4土曜日、従って次回は3月22日です、どうかよろしく。例によって、ウィスキーの解説はその日にお渡し致します。今回はロングロウ、ロッホデュー、グレンゴイン、ノッカンドオ、ドラムーイッシュが入りますので、ディスティラーズ・ボトルが多くなります。

2月
  スプリング・バンク,('90 キングスバリー)
  ロングロウ,('92)※
  カードゥ,(12年)※
  ベンリネス,('88 ゴードン&マクファイル)
  ロングモーン,('90 ドナート)
  ロッホデュー,(10年)※
  グレンゴイン,(17年)※
  グレンタレット,('90 イアン・マクロード)
  ブローラ,('82 ゴードン&マクファイル)
  リトルミル,('84 イアン・マクロード)
3月
  ポート・エレン,('80 ゴードン&マクファイル)
  クラガンモア,('90 マクデヴィッド)
  グレンリヴェット,('75 マキロップ)
  ストラスアイラ,('90 マクギボン)
  ノッカンドオ,(12年)※
  グレングラッサ,('83 ゴードン&マクファイル)
  ドラムーイッシュ,(10年)※
  フェッターケアン,('92 マッカーサー
  ロイヤル・ブラックラ,('94 マクギボン)
  セント・マグデラン,('81 ゴードン&マクファイル)



投稿者: 一考    日時: 2003年02月14日 13:16 | 固定ページリンク




一考 | ボトル紹介14

 一月は予期せぬできごとがあり、シングル・モルトの紹介をかまけました。取り敢えずリストだけでも載せておこうと思います。また、モルト情報とボトル紹介の分別がうまくなされていませんでした。メールを頂戴した方にお詫び致します。

 ダンカン・テイラー社のピアレス・シリーズの紹介。
 ダンカン・テイラー社は1938年創業のボトラー。Whisky Galore Limitedの会社名にてウイスキー・ガロアーと題するシングルモルト、ヴァッテッドモルトを販売しています。ピアレス・シリーズ同様、ノン・チル・フィルター、ノン・カラーリングで、46度まで加水した状態でボトリングしています。最近も10年から12年熟成のモルトを数蒸留所、2002年ボトリングで頒しています。ウイスキー・ガロアーの詳細は同社のHPをどうぞ。
 ピアレス・シリーズは同社が所有する樽の中から21年以上の熟成を経たモルトを用いています。2002年5月のファーストリリースから希少な長期熟成樽を数回頒布しており、60年代を中心に充実したラインナップが今後も予定されています。
 ハイランド・パーク 1966 36年 43.4度
 ブナハーブン 196933年 42.8度
 ブナハーブン 196636年 40.7度
 ブルイックラディ 1969 33年 48.7度
 ブルイックラディ 1966 36年 43.1度
 ボウモア 196933年 43.4度
 ボウモア 196932年 41.2度
 スプリングバンク 1967 35年 40.5度
 キャパドニック 1972 30年 46.9度
 キャパドニック 1970 32年 51.7度
 グレン・グラント 1970 32年 46.6度
 グレン・グラント 1970 32年 46.1度
 グレンバーギ 1966 36年 40.7度
 グレンリヴェット 1968 34年 53.2度
 ストラスアイラ 1967 35年 51.1度
 タムドゥー 1968 34年 40.1度
 ベンリアック 196834年 50.4度
 マッカラン 1969 33年 40.3度
 マッカラン 1968 34年 56.9度
 ミルトンダフ 1966 36年 42.7度
 トマーチン 1965 37年 48.0度

 ブルームスバリー社からニュー・リリースです。同社は専らオロロソ・シェリー樽を熟成に用いますが、そのカスクのコンディションのよさには驚かされます。
 ポート・エレン 1982 20年 60.0度
 グレンリヴェット 1975 27年 50.1度
 マッカラン 1980 22年 55.7度
 ブルームスバリー・ブレンデッド 25年 43度
 ブルームスバリー社の過去の主要ボトルは以下のごとし。
 アードベッグ 1975 25年 58.0度
 グレン・グラント 1975 25年 58.3度
 グレンリヴェット1970 57.1度
 トマーチン 1967 32年 53.0度
 ポート・エレン 1982 20年 61.7度
 ポート・エレン 1982 19年 61.3度
 マッカラン 1974 26年 50.2度
 ロングモーン 1974 54.8度

 キングスバリー社から新たにハンドライティング・シリーズが頒布されました。その名のとおり、ラベルがハンドライティングで仕上げられています。オリジナルとケルティック・コレクションに次ぐシリーズです。
 ハイランド・パーク 1975 26年 51.5度
 ロングモーン 1973 28年 57.7度
 バリンダロッホ(グレンファークラス)1966 35年 52.7度
 カリラ 1974 27年 59.7度

 ヴァン・ウィー社のアルティメット・シリーズから新たに八点が頒布されました。こちらは廉価なボトルばかりです。
 アードモア 1992 10年 43.0度 バーボン・バレル
 プルトニー 1990 12年 43.0度 バーボン・バレル
 ミルトンダフ 1989 13年 43.0度 バーボン・バレル
 ダフタウン 1985 17年 43.0度 シェリー・バット
 ローズバンク 1991 11年 43.0度 ウィスキー・ホグスヘッド
 ジュラ 1988 13年 43.0度 ウィスキー・ホグスヘッド
 カリラ 1994 7年 43.0度 ウィスキー・ホグスヘッド
 ボウモア 1992 9年 43.0度 ウィスキー・ホグスヘッド



投稿者: 一考    日時: 2003年02月16日 16:33 | 固定ページリンク




一考 | ボトル紹介15

 ハート・ブラザーズ社からファイネスト・コレクションが六点新たに頒布されました。上記三点がカスク・ストレングス、下記の三点は廉価なボトルです。
 ボウモア 1968 34年 40.2度
 マッカラン 1968 34年 43.1度
 バリンダロッホ(グレンファークラス)1967 35年 48.5度
 カリラ 1990 10年 43度
 タリスカー 1990 12年 46度
 マッカラン 1990 12年 46度

 ケイデンヘッド社のオーセンティック・コレクションに新しく六点が加わりました。比較的廉価なボトルです。
 アベラワー 1987 15年 52.1度
 バルヴィニー 1979 22年 55.4度
 グレンクレイグ 1981 21年 56.2度
 ブラッドノック 1989 13年 54.9度
 ローズバンク 1989 12年 54.7度
 カリラ 1989 12年 56.0度

 リキッド・ゴールド社のケルティック・レジェンド・シリーズに新しく四点が加わりました。
 トマーチン 1966 36年 46度
 トミントール 1967 35年 46度
 マッカラン 1989 13年 46度
 アベラワー 1990 12年 46度

 ジョン・ミルロイ・セレクションからニュー・ボトルの紹介です。
 グレンリヴェット 1972 30年 53.1度 バーボン

 スコッチ・モルト・セールスのディスティラリー・コレクションに新しく三点が加わりました。すべてカスク・ストレングスです。
 カリラ 1991 11年 57.1度 オーク
 クライヌリッシュ 1972 30年 58.0度
 スプリングバンク 1974 28年 48.0度 オロロソ・シェリー

 グレン・マレイのマネージャーチョイスの第二弾が頒布されました。同蒸留所のマネージャー、エド・ドットソンが選んだリミテッド・エディションです。
 グレン・マレイ・マネージャーチョイス 1974 28年 53.4度 限定676本
 ちなみに、2001年に頒されたファーストリリースは以下のごとし。
 グレン・マレイ・マネージャーチョイス 1981 19年 57.7度 限定463本

 伊達者ボー・ブランメルが贔屓にしたベリー・ブラザーズ&ラッド社のグレンロセスに新しいヴィンテージが追加されました。1979/02-22年、1984/02-17年、1987/02-14年の三点ですが、1973/00-27年、1982/97-15年、1989/00-10年も同時に頒布されています。インポーターのカタログによると89/02も頒布されているようですが、そちらは未確認です。

 グレンロセスの蒸留年とボトリング年は手書きで著されていますが、印刷された年号としばしば狂いが生じます。またハート・ブラザーズ社のタリスカーにはカスク・ストレングスと印字されています。ダグラス・レイン社の紹介の項でも書きましたが、多量に印刷したラベルがもったいないのでそのまま使用とのケースもあります。自らのテイスティングを信じるしかないのです。



投稿者: 一考    日時: 2003年02月16日 16:34 | 固定ページリンク




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