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2002年05月 アーカイブ

高遠弘美 | おめでたうございます

ですぺら開店二周年を心よりお祝ひ申し上げます。本日は十時までの夜学勤務のあと、押つ取り刀で伺ふつもりでしたが、日頃の不摂生が祟り、体調芳しくありません。休講にするわけにいかないので、仕事には何とか参りますが、お店には伺はず、帰宅して静養にあひ努めます。
皆様にくれぐれもよろしくお伝へください。
末尾ながら、ですぺらのますますのご繁昌と皆々様のご健勝を祈つてをります。



投稿者: 高遠弘美    日時: 2002年05月01日 08:23 | 固定ページリンク




一考 | エッセイ集の注文

 高遠さんへ
 当掲示板をお読みの方から「乳いろの花の庭から」の注文が入りました。メールを転送致しましたのでよろしく。
 文中「掲示板で高遠先生のご文章を拝読するにつけ、圧倒され、先生の言葉の世界にもっと触れたいと願うようになりました」と御座います。有り難いことです。管理人の櫻井さんにも感謝。



投稿者: 一考    日時: 2002年05月01日 14:03 | 固定ページリンク




高遠弘美 | 忝なく存じます

何よりもありがたく存じます。
その方にはさつそく当方よりご連絡申し上げます。
感謝をこめて。
皆々様にはよい連休をお過ごし下さいますやう。
一考さんもご無事で。BON VOYAGE!



投稿者: 高遠弘美    日時: 2002年05月02日 07:13 | 固定ページリンク




二階堂奥歯 | 鈴蘭も綺麗だけど君影草という名前も良いですね

石神茉莉さま

1日には鈴蘭の花束ありがとうございました。
5月1日に鈴蘭を贈られると幸せになれるというのが、本当だといいなあ。
鈴蘭の花言葉は「純潔・幸福が訪れる」だそうです。

一考さん=ですぺらも贈られていましたが、純潔な一考さん、純潔なですぺらというのは実に奇妙ではありませんか。

5月2日より7日までいつものメールアドレスにいただくメールは見られません。
その間のメールは下記メール欄までお願いいたします。



投稿者: 二階堂奥歯    日時: 2002年05月03日 11:54 | 固定ページリンク




松友 | よみちゃん、ミニカー、そして「ほしのこえ」

一考様
 暫しの長文を御容赦お願い申し上げます。
 先の書込みにて触れました漫画の登場人物「よみちゃん」ですが、透明ケースに入ったおもちゃの所謂ガチャガチャでフィギュアを見つけました(本品の販売元バンダイでは「ガシャポン」という登録商標で呼んでいるようです)。幸いなことに直に出てきましたので、今度お店にお持ち致します。今回の六種の中にはなかなかなキャラクターもありますが未だ手に入らずそちらは御容赦お願い申し上げます。原作は既に連載を終えた雑誌掲載の漫画で、”癒し系”などと紹介される事が多いそうです。近々の頒布が発表されている次のシリーズでは別仕様の「よみちゃん」が出るようです。
 そのガチャガチャ、例えばスーパーカー消しゴムが記憶にありますが、近年のミニチュアの類の品質は見事なもので、隔世の感があります。御存知のダイドー・デミタス・コーヒーによる二玄社・NAVIの名を冠したミニカー・コレクションはダイキャストによる本格的な作りで車種選択が渋く、十車種各二色づつというのも泣かせます。こちらについて御店にてお客様に月刊・NAVI誌上にて製品化に至る経緯が掲載されていた旨御教授賜りましたのはとても勉強になりました。恐らくは2002年2月号から4月号までの「1/100への挑戦」という3回にわたる記事かと存じます。近隣の図書館にて拝読しようと思いましたが残念ながら貸出し中でした。文中「次があったらスーパーカーにしようか世界の名車にしようか」なる旨の記述もあったようです。どちらも魅力的な組み合わせになりそうですが、動物などと比し興味を持たれる向きが絞られそうな感もあります。今回の人気の程は実際の処どうだったのでしょうかしらん。
 さて、話は跳びますが、ふとアニメーションについて一つだけ。今年2002年の始めに発表された新海誠製作の「ほしのこえ」という作品がCGアニメーション界で注目されているそうです。ここ数年来の一般向けPCの性能向上とCGソフトの充実から、個人でもアニメーションを創れる環境が整いつつあったのは先刻御承知の事と存じます。これまでも地道に製作してきた方々がいらっしゃり、アマチュア限定のコンテスト等はそういった方々の発表の場の最たるものの一つでした。やはりビデオ等何がしかの実体のある媒体での頒布が難しい事に変わりは無く、そうした中でも「ほしのこえ」はこの関門を乗り越える事が出来るのではないかと期待を持って見られているそうです。同氏の前作「彼女と彼女の猫」を併せて収録したDVDは既に初期生産分(噂では一万本とか)をほぼ初めの一週間で売切り、追加の分は扱ってくれるソフト販売業さんの店頭に不足無く並べられるよう準備中との由。氏自身、ネットやブロードバンドの普及と時期が合ったなどの故を挙げておられましたが、本作は目立った広告をしてこなかったにも関わらずのDVD販売等、様々な点で興味深い事例なのだそうです。成る程と思い探してみれば、ネットにて自主制作アニメを配信する向きも増えつつあり、こちらも隔世の感を否めません。
 では。



投稿者: 松友    日時: 2002年05月08日 11:24 | 固定ページリンク




内山 | 一考さんへ

昨日の目黒のアスベスト館の件。たしかに緊急事態ですね。
神楽坂のセッションハウスの伊藤夫妻をよく知っているので、彼らを通じて
若い舞踏家やダンサーにも署名などの協力を要請したいと思います。
まずは近い内に署名用紙を取りに行きます。



投稿者: 内山    日時: 2002年05月09日 12:47 | 固定ページリンク




こしぬま | 切り絵

きのうから「王子ペーパーギャラリー銀座」で成田一徹「The Cigar Story 葉巻を巡る偉人伝」出版記念原画展が催されています。以前、「To the Bar」というきり絵の本で惚れた作家です。17日まで。職人だからネットは関係ないというので、勝手に宣伝しました。失礼。



投稿者: こしぬま    日時: 2002年05月09日 17:54 | 固定ページリンク




中嶋千裕 | 行かれなくてすいません

◆一考さま

 ごぶさたしてます。
 二周年のお祝いにお伺いできなくてすみませんでした。
 末長いご発展をお祈りしています。

 実は、突然思い立って二年ぶりにフランスに行っておりました。
 
 今回は孤独を楽しむというテーマで、パリの街の彫刻やらモニュメントやらに堂々と溢れかえる秘境的なシンボルを
見つけ出しては、ほくそえむ、というオカルトな旅でした。
 といっても特別なところにいくわけではなく、一見普通の観光客と同じ、ルーブルだの、ノートルダムだの、
コンコルド広場にやまほど見いだせるのです。
 パリというのはかなりの魔術都市なのだと実感しました。
 そういう観点から見るとすると、行き足りない所がまだあるので、近いうちまた行きたいと思っています。

 そうそう、宿のバーで選挙実況をさかなに、あーだこーだ知らない人たちと盛り上がりました。
 この手の話をしないとフランス行った甲斐がないというものです。



投稿者: 中嶋千裕    日時: 2002年05月12日 01:55 | 固定ページリンク




高遠弘美 | 『宛字外来語辞典』について

一考さんのお薦めの本はどれも面白く、その眼力に恐れ入ることいつものことではありますが、先日書いていらした『宛字外来語辞典』(柏書房)はこれまた素晴らしい辞書で、昨夜以来時の経つのを忘れて読んでをります。パリの中華街を歩きますと、法國巴黎(仏国巴里を彼処ではそのやうに書きます)とか、超級市場(もちろんsupermarche)、自助洗衣店、可口可楽、正宗牛肉粉といつた文字があちらこちらにあり、愉快至極に思つたものですが、この辞典はそんなささやかな経験をはるかに越えた驚きと感歎と喜びといくばくかの当惑をもたらしてくれます。まこと、机辺におくべき一冊です。一考さんと柏書房の芳賀社長に深甚の感謝を申します。



投稿者: 高遠弘美    日時: 2002年05月14日 12:45 | 固定ページリンク




一考 | 山下清澄さんのことなど

 ムーンさんへ
 先日はお世話になり有難う御座いました。ミル嬢のお持てなしには感服、宝石のお仕事にかかる才能がもしなければ、太郎屋さんと共に西を代表する割烹の女主人に成り得たものを、私の嗜好から推して残念至極。料理の要は愛情と、この歳にて改めて気付かされました。よろしくお伝え下さい。
 来住では刺身とモルト・ウィスキーと発動機の話に終始。板前から暴走族、アル中から陶芸家、旋盤工から宝石商、空手家から運送屋、配管工から登山家、整備士から看護婦等々、酒だけを拠り所によき友が久しぶりに集いました。一人として同業の者が居ない、不思議な光景で御座いました。更に獣医、歯科技工士、書家、画家、サーファー、新聞記者、そして鍍金屋、自動車屋、バイク屋、酒屋、金魚屋、自転車屋、焼き肉屋、お好み焼き屋のおやじとニッカポッカの沖縄のあんちゃんと銀行の支店長を加えれば、それが明石のですぺらの常態だったのですが。おっとワーグナーとアドルノの研究家三光長治さんを忘れるところでした。

 刹那の広島行きだったものですから、津原泰水さんには連絡をとりませんでした。山下清澄さんが近く広島で個展をなさるらしく、その折にでも御紹介しようと思っております。あのお二人なら呼吸があう筈です。ムーンさんには個展の日時が決まれば連絡致します。次回は車で参りますので、一緒に広島へ行きませんか。作品は六万から二十万円くらいまでとお聞きしました。近作は驚くべき稠密さを持っています。横須賀さん、須永さん、高遠さんも驚愕なさっていました。
 それにしましても、一宵徹して山本六三さんの話になりました。もっとも紹介したのが私ですので致し方御座いません。六三さんの影響を受けた方は多くいらっしゃいますが、六三さんが影響を受けたのは山下清澄さんの他、恐らくは三名のみ。山本六三についてのエッセイを是非著したいとのことですので、雑誌を工面致さねばなりません。発動機と書物は確実に私をどこかへ連れて行ってくれます。山下清澄さんとの久しぶりの再会が私の中のなにかに火をつけました。まだまだ朽ち果てるわけにはいきません。



投稿者: 一考    日時: 2002年05月15日 18:28 | 固定ページリンク




moondial | (無題)

一考さんへ

暫く貴兄の書込もなく、無謀なバイク遊行の所為で、肩腰、手首の硬直は勿論の事、疲労困憊、ひょっとすればご自宅でぶっ倒れておられるのではないかと聊か心配しておりました。

持てなしという大層な事は何もしておりませんよ、恐縮です。ミル嬢は、思い掛けず貴兄に料理を褒められ、まるで生娘の様な仕草で面映ゆしいなどと申しながらも、すぐ背後でうきうき雀躍りして喜んでおります。大嫌いなヘビースモーカーの一考さんが、誉め言葉を頂いて一瞬にして大好きになった、などと申しております。なんと単純な。「割烹」などと云う大層な表現は勿論過分ではありますが、誉め言葉は、女性の能力などを有効に生かす素晴らしい「活法」ではありますよね。

広島へのお誘い有り難うございます、是非ご一緒させていただきたいものです。しかし、貴兄に芸術的に調整された車であの負けず嫌いの熱血運転となると、ちょいと即答を躊躇してしまいます。勿論貴兄の運転の素晴らしい腕前は先刻より承知しておりますが、ふむ、広島駅での待ち合わせと致しましょう。発動機と黄泉の国へは行きたくない。 旅程が決まればまた連絡ください。 陶芸家の太田さんも誘って序でに備前にもご一緒したいものです。

「ワーグナーとアドルノの研究家三光長治さん」と云う方は残念ながら値遇を得られませんでしたが、最近は西尾さんの影響でワーグナーも随分と聴いております、是非機会があれば紹介してください。



投稿者: moondial    日時: 2002年05月15日 23:23 | 固定ページリンク




一考 | 車検

 松友さんへ
 十五日に262Cの車検を取りに行きました。川越街道沿いの練馬自動車検査場が拙宅から近いので便利です。なぜか今年に入ってから車検場はがら空きで待たされることもなく、おそらく一時間もあれば済むと思っていたのですが、排ガスで何度も引っ掛かってしまいました。
 ご存じのとおり、基準値は4.5の1200PPM。一回目はCOが5.5。二回目はバキュームを抜いてアイドリングを550にまで落としても4.9。三回目は検査器のホースを折り曲げて排ガスがあまり入らないようにしてやっとパス。ディーラー車検なら誤魔化しが効くので問題はないのですが、次回の車検は難儀なことになりそうです。
 仕方のないことですが、今後排ガス規制はより厳しくなります。やがて古い外車には乗れなくなりそうです。BMWはオートバイメーカーですので昔から排ガスに真摯に取り組んで来ましたが、ベンツやボルボはちゃらんぽらんですから大変です。縦目のベンツのオーナー等はどう処理しているんですかねえ。値の張るディーラー車検が繁盛している理由がやっと納得できました。きっとその場しのぎの違法な車検が罷り通っているんでしょうね。徳大寺さんが古い車に乗るのは犯罪だと申しておりますが、解る気がします。
 12Aロータリーをフロントミッドシップに搭載したサバンナRX-7が車検で何度もはねられていました。四回目で排ガスをクリアーしたものの光軸で再三はねられていました。光軸はシビアですから、ハロゲンに換装して事前にテストしておかないと到底無理です。そうでないと1500円が無駄になります。もっとも、私のR100RSも右側通行用のライトですのでいつも冷や汗をかかされます。そちらの車検も七月に控えています。



投稿者: 一考    日時: 2002年05月16日 21:22 | 固定ページリンク




松友 | タウザーさんとアンバーさん

一考様へ
 御言葉ありがとうございます。車検お疲れ様で御座いました、練馬が近いというのも不思議な御縁と存じます。車検場が空いているというのは意外でした。
 そういえば、過日お持ち致しましたフィギュアは速攻撤収願えていた御様子、指向が異なりますのでむべなるかなと、失礼申し上げました。既に御含み置き願えておりますように、排ガスは様々な側面を有し、徳大寺氏の弁はごもっともなのですがこれも微妙な御発言かにゃ、と。それでは今度のフィギュアはYUJINの「昭和の猫」をお持ち致したく存じます。とは今晩TVにてグレンタレット蒸留所が紹介されていました。グレンタレットといえばディスティラリー・キャット、そのアンバーさんが出演していました。「君」と称されていましたが彼さんなのでしょうか、確か先代タウザーさんは彼女さんだったような。そういえばグレンタレット蒸留所のサイトにはタウザーさんの壁紙があるそうです。
 では次は、アンバーさんに因んでグレンタレットの12年など、御相伴に預かりたくお願い申し上げます。

付記:さて板違いやもしれませんが、既に御存知の通り11日ベルリン発共同通信によればドイツ・ベルリン東部にてドラキュラ王国の樹立宣言がなされたそうです。元首たる国王はドラキュラのモデルになったとされるブラド公の御子孫でベルリン南方のシュンケンドルフ村に土地、邸宅を持ち、レストランを経営しておられる由。他のニュースも見れば、地元ブランデンブルグ州による町村合併策に対する異議の意もあるらしいのですが、紋章入りパスポートも揃え気合十分との事。ちょっと拝見してみたいものです。



投稿者: 松友    日時: 2002年05月17日 02:21 | 固定ページリンク




御邪魔ビンラディン | さて、シャンパンの”マルキ・ド・サド”はどうしたものか?

うーむ、それでは10年ぐらい前に話題になった”マルキ・ド・サド”という「高級シャンパン」はどうなったのだろう?
たしか、高橋睦郎が代理店の代表だったという噂を聞いたこともあるけれども…
そういえば、小生は、むかし甲府に出張したときに「マルキワイン」と「サドヤワイン」を1本ずつ東偏執長のところに贈って、「どうだ、マルキとサドだぞ」と申し上げたことがありましたな。(憶えてるかな。さて、今度も「幻想文学」の書評は「落として」失敬!)
それから、サドの名訳者橋本到さんが、今度、法政の専任になられたという話を松山俊太郎さんから聞いたのだけれども、この人のホームページは、いつのまにか開けなくなってしまっている。これも、一体どうしたことだろうか?
ドラキュラからサドに連想が飛んで、いろいろと気になることの多い御邪魔ビンラディンなので、あった。



投稿者: 御邪魔ビンラディン    日時: 2002年05月17日 15:27 | 固定ページリンク




高遠弘美 | 文楽

まつたくの素人の感想です。無視してくださつて構ひません。ご用とお急ぎでない方だけお附きあひ頂ければ幸ひです。今日、国立劇場で文楽「菅原伝授手習鑑」通し上演を見てきました。フランス語風に言ふなら「聴いてきた」entendre une comedieといふべきかもしれません。11時から21時まで。もう2時間もあればパリについてゐるくらゐの時間でしたから、長いと言へば長いのですが、さう苦にはなりませんでした。
文楽は観るごとにその魅力に目を開かれます(先週見た松禄襲名披露の歌舞伎はもうひとつでした。とくに勧進帳は新聞では褒めてゐましたが、さてどうでせう)。
人形遣ひで、吉田玉男、文雀、簑助、太棹で鶴澤寛治、義太夫で竹本住太夫、といふ五人の人間国宝が出てゐたのですが、83歳の玉男の遣ふ菅丞相の静と動、理性と狂気、簑助の女房千代のたをやかさと哀切、文雀の覚壽の勁さと真率さ、また、人間国宝でこそありませんが文吾の松王の激情と抑制、桐竹一暢の白太夫と武部源蔵の落ち着きと軽妙と悲哀にいたく心動かされました。
いままでもさういふところは素人ながら感じてゐたのですが、けふは義太夫の重要さに今更ながら気づきました。いままでぼんやりしてゐて気づかなかった太夫の藝の違ひが文楽の出来そのものを左右するといふことがわかつたと言へばいいでせうか。
けふ住太夫(77歳)は櫻丸切腹の段を語つたのですが、四ヶ月病気で休んでゐたとは思はれぬほどの充実ぶりで、フシもみごとなら人物描写もふかく、また鮮やかで、かういふ太夫を聴ける幸福を感じました。9月には住太夫の素浄瑠璃があります。それもぜひ行きたいと思ひます。
それに判つていらつしやる方には笑止千万と言はれさうですが、義太夫がしみじみと聞こえてくると、太棹もよく耳にはいつてくるのですね。住太夫の相方(さうは言はないでせうがともかく)の野澤錦糸、綱太夫と組んだ清二郎、伊達太夫(けふはまつたく不調でした)と組んだ寛治、十九太夫の相方をつとめた清治の三味線にはどきどきしました。とくにけふは錦糸と清治には脱帽です。今度は三味線の会にでも行かうかなどといふ不埒な気持ちが湧いてきたほどです。東京では次回は9月が文楽です。8月7日が予約開始。奥歯さん、今度は取れるといいですね。

追記。
柿沼様
もしこの掲示板をご覧ならメールを頂けないでせうか。たまたまけふの公演は映像収録してゐたやうです。NHKで放送する日時がわかりましたら、お教へ下さいませんでせうか。勝手なお願ひをご容赦ください。



投稿者: 高遠弘美    日時: 2002年05月18日 01:55 | 固定ページリンク




梅子こと薫子 | 羨ましい

 高遠さん、行かれたのですね。「菅原伝授手習鑑」については新聞記事で読んで、
見てみたいなあと思っていたところでした。須永さんや高遠さんが熱く語って
下さる影響か、最近は歌舞伎や文楽の公演に行って見たい気持ちがむくむく
湧いてきました。関西に住んでいた頃は、大阪の文楽座や京都の南座にも、
気軽に行ける状況だったのにと今更ながら悔やまれます。
いつになったら実現するやら。当分はお二人の実況中継を伺いながら、
想像するしかありません。
高遠さんの身振り手振り付きのお話、お願いしますね。
 柿沼さんは近々ですぺらに来られるようですので、お伝えしておきます。



投稿者: 梅子こと薫子    日時: 2002年05月18日 05:24 | 固定ページリンク




動坂亭 | とりとめもなく

講談社文庫の新刊『十二宮12幻想』の東雅夫氏による解説は、アンソロジーと競作集の違いについて熱く持論を語ったもので、それを読んだ小生がゆくりなくも連想したのは、他ならぬ『種村季弘の箱』でした。
 東氏の論に沿って譬えるなら、『箱』はアンソロジーと競作集の両面の性格を持っていて、その競作集とならざるを得ない部分に、”伝説の名編集者”(『SFマガジン』最新号)渡辺一考氏のbk1での総括における葛藤があるのかな、と(ちなみに、アンソロジー部分の代表格は吉行淳之介「「幻に化す料理」集成」で、やはり、さすがに違いますね)。
 『十二宮12幻想』は、そもそもコンセプトが抜群に優れていて、各編の出来不出来からは独立して称揚されるに足ります。『箱』もまた、企画と内容とを別個に捉えることができ、初めての特集本という意義は出版史に残るものでしょう。
 内容については、bk1で触れていらした各氏の文章はもちろん、他にも秋山裕徳太子、池田香代子、石井満隆、石内都、大内順、大久保鷹、坂入尚文、谷川渥、田野倉稔各氏のエッセイや談話は、興味深いものがあると思います。ご本人へのインタビューでの「無邪気に生きているつもりでも、家族構成やなんやら、既に決定されてしまっている歪みをもろに蒙っているんですね。それが非常に嫌だということでしょう」という言葉なども、実感として身に沁みます。
 対談で示唆されているように、例えば『書物漫遊記』を書評や作家論としてでなく「小説」として各編ごとに具体的に読み解く試みなどが、将来もっともっとなされてほしいものです。ほんとに。
 一日一度は覗く「ですぺら掲示板」や「我楽多本舗」でも、誰か種村氏について書いてくれないかなーと、勝手に期待しています。
 ところで文庫版『12幻想』、当初様子見だったのが、「エロチシズム」はレアカバー(いまなら書店にまだまだある)、「十二宮」は東氏の解説につられ、3冊揃えるしかなくなってしまいました。やれやれ。



投稿者: 動坂亭    日時: 2002年05月18日 13:38 | 固定ページリンク




松友 | スプマンテの「フェッラーリ」にも興味津々

 「マルキ・ド・サド」、初めて伺いました。ありがとうございます。
 ネットを暫し彷徨ってみました。なんでも生誕250年を記念して1990年に名を冠して発売された由。葡萄栽培から瓶詰を行っているところがサド家と所縁が深いとか。ニッカが通販していた事もあるそうなのですがこの点詳細不明です。「マルキ」と「サド」も美味しそうでこちらも続けて勉強致します。
 「ドラキュラ王国」につきましては赤坂の関係すると思しき所に勿体無くもお伺いをたててみたが「こちらでは聴いておりませんけれど」との事でして、いまいち釈然としません。
 ところでスプマンテではイタリアの「フェッラーリ」を是非戴いてみたいと思っております。こちらも高価らしいのですけれど、はて。



投稿者: 松友    日時: 2002年05月18日 16:17 | 固定ページリンク




高遠弘美 | マルドロールに感謝をこめて

けふはこれまた一考さんの紹介にかかる書肆マルドロールについて。
先日古書案内を頂き、書名こそここには記しませんが、今を遡る二三十年前、コピーを製本して大切にしていた本の原本が出てゐるのを知り、早速入手いたしました。いまそれらの本を手にしながら、ある感懐に耽つてをりますが、このやうな書店があるといふことに多大の感銘を受けてをります。まだまだ買ひたい本があります。どうぞこれからも良い本をお蒐めくださいますやうお願ひいたします。感謝を込めて。
追記。
薫子様。
文楽についてもまつたくの素人の感想しか言へませんが、京都の南座、文楽劇場の名前はいまのわたくしには禁句に近いものがあります。仕事をさぼつて上阪しさうで困ります。



投稿者: 高遠弘美    日時: 2002年05月20日 23:52 | 固定ページリンク




川上史津子 | 初めまして、川上史津子と申します!

皆様 初めまして 役者をしております 川上史津子と申します 
舞台でご一緒した大久保鷹さんに連れてきて頂いたのが ですぺらとの出会いです。
このたび、以前から書き溜めておりました性愛をテーマにした短歌が出版される運びとなりましたので、宣伝させてやって下さい。
処女歌集『恋する肉体koisuru karada』飛鳥新社・1600円(税別)です
装丁:榎本了壱 写真:稲越功一 の両氏にお願い致しました 
5/30の夕刊フジにカラーで大きく取り上げてもらえるのとアサヒ芸能の書評欄(これは6月)が決定しました!よろしくお願い申し上げます

p.s.遅れ馳せながら一考さん 2周年おめでとうございました
   ワイン美味しゅうございました!



投稿者: 川上史津子    日時: 2002年05月26日 17:53 | 固定ページリンク




Siesta | 疾走するアート

 昨日、東京都現代美術館でフェラーリ&マセラティ展を見てきました。普段は写真でしかお目にかかれない車の数々と対面することができただけだけでも、木場まで足を運んだ甲斐がありました。何よりも私が楽しみにしていたのは、マセラティのボーラでした。かねてより生で見たかったジウジアーロデザインのマセラティです。実際に目の前に立ってみると、なんというか殺気のようなものを感じて体が震え、暫く立ち竦んでしまいました。
 イタリア関連の展覧会は昨年のカラバッジオ展以来でしたが、フェラーリやマセラティにもカラバッジオの絵画の背景の漆黒と似たようなものを感じます。そういえば、カラバッジオ展のときは「聖マリアの法悦」の前で30分ほど立ち竦んでいましたっけ。
 



投稿者: Siesta    日時: 2002年05月26日 18:21 | 固定ページリンク




一考 | 強制終了の夜

 川上さんへ
 『恋する肉体koisuru karada』の飛鳥新社からの上梓、おめでとう御座います。
 ちょっと難産のようでしたが、処女歌集に相応しい品のある本になりました。表紙に用いられた貴女の裸体写真も素敵に収まりました。歌人としての技術云々は申しません。腰巻にも著されていますように、貴女の奔放で無垢な感性が短歌の形を借りただけと私は思っています。まだ一年足らずのお付き合いですが、性愛に対する貴女の照射角度のユニークさには舌を巻いております。当掲示板の方々にも購入をお薦めしたいので十首ほど引用させて頂きます。

   つい先刻(さっき)逢ったばかりの男性(ひと)の手を握りしめてる
   堕ちないように
   眼を閉じて舌を絡めてふと気付くあなたの顔が思い出せない
   そそくさと離れて事後の処理をするどの男性(ひと)の背も同じ表情
   左手の指枷(リング)窓から放り出し最早誰にも飼われまいとす
   肉の芽に性具を押し当てて果つる・強制終了・の夜
   クシャクシャに丸めて欲しい掌(て)の中でどんな形も思いのままに
   ・好きだよ・と云って気持ちは無くていい刹那の我が溢れ出すまで
   道端にツバ吐くような射精して「ごちそうさま」のある筈もなし
   してもいぬ目隠し気付けば外されて少女の我を殺せしアナタ

   禽獣の咽喉(のど)にタオルを詰め込んで突き殺すまで壁薄き檻

 初めて原稿を読ませて頂いた折の印象は仏蘭西のすぐれた心理小説、恋愛小説に触れた時のそれと共通するものが御座いました。貴女のなかには間違いなく男女を超えた表現者としての眼差しが息づいています。あまりにも素直、あまりにも実直な貴女と表現者としての貴女の意思、そのあわいをこれからいかように埋めていかれるのか。貴女と共に同時代を生きるという愉しみをお与え下さったことに感謝致しております。必ずや、次回は短編小説を試みられるよう願い上げます。



投稿者: 一考    日時: 2002年05月28日 10:31 | 固定ページリンク




一考 | トミーカイラ

 Siestaさんへ
 フェラーリやマセラティは美術館で観るものであって乗るものではなさそうです。アルファロメオ、フィアット、ランチア、ランボルギーニ、アウトビアンキ、デトマソ、イノチェンティ等、他の伊太利亜メーカーと比しても前記二車種は別物ですね。それにしても、セカンド・ギアで160キロまで延びるような車を日本のどこで走らせるのか、かねてより疑問に思っておりました。
 ところで、そのフェラーリやマセラティを置き去りにするような車がわが邦でも造られています。軽さを徹底的に追求したレーシングカーに一番近い市販車として売り出された京都のトミーカイラのZZやRがそれです。
 ZZのボディは主としてアルミ押し出し材で構成されていますが、それにRB31系の200psのエンジンを搭載、車重わずかに710キロです。私の車は300psですが車重は1500キロもあります。
 他にZZ-2、ZZ-3があり、ZZ-2はGT-RのエンジンをチューンしたRB27DETTを搭載、550PSで4輪を駆動して(2駆仕様も可能)最高速度は330km/hを超えます。
 これではフェラーリやマセラティはおろか、GT-RやRX7やNSXですら取り残されます。ステージア260RSオーテックバージョンが世界最速のワゴン車なら、ZZは文句なしに世界最速のレーシングスポーツです。
 当掲示板に写真を掲載できないのが残念ですが、精悍ないい面をしていますよ。ちなみにZZに用いられたアルミ材、すなわち9000番台の超々ジェラルミンのトリプルバテッドのパイプはアラヤのフレームにも使われました。カンパと今はなきサンツアーのパーツを組み込んだ私の愛車の一台です。

 追伸。
 マクギボンの新規入荷のご教示に預かり恐縮致しております。日曜日は車の陸送で忙しいので、土曜日に葛西の河内屋へ出掛けました。さっそく伊藤さんと松友さんが試飲されていましたが、オスロスクのカスクは絶品。5年ものであれだけの香味があるのは嬉しいですね。他にハイランドパークとロイヤル・ブラックラの5年ものカスク・ストレングス、それに仏蘭西で売られているシールダイグのカリラ10年ものを購入致しました。



投稿者: 一考    日時: 2002年05月28日 12:08 | 固定ページリンク




一考 | 書誌学

 京都在の中村さんへ
 かつて私が編みました澁澤龍彦著作目録は意図して省いた書物が少なからず御座います。さして意味があるとも思われない異装本もぞんざいに扱っています。原稿の誤記、私の勘違いも御座います。澁澤さんが亡くなられたあと、あの短い期間で可能な精一杯のことをしたつもりなのです。従って、貴方のような奇特な方が完璧な著作目録を作られるのを待ち望んでいたのです。
 今回の種村季弘さんの著作目録もそうですが、本人が掲載を拒む書物を掲載するのは私には出来ません。生前にお付き合いがあればそのようなケースも多々あろうかと思います。関係のなかった方でなければ完全な目録を拵えるのは不可能なのです。澁澤さんの場合も種村さんの場合も「目録抄」と敢えて記したのはそのような理由があってのことなのです。
 話序でに一言。歴史学者のとなえる芭蕉、国文学者のとなえる芭蕉、または各地の地方史を研究なさっている方々のとなえる芭蕉、俳人のとなえる芭蕉等々、それらには言わずもがな大きなもしくは些細なずれが生じます。そのずれを縦横に月旦するのが書誌学であって、著作目録をつくるのを書誌学とする昨今の風潮は私にはまったく理解できないのです。
 わが邦における書誌学の一端を学ぼうとすれば青裳堂書店から上梓されている「日本書誌学大系」を繙くの他なく、もし文章を著す才覚がないにもかかわらず文学との関わりを断つことかなわずに著作目録を拵え、それを持って書誌学と名付けるならばまさに笑止千万。
 もっとも、貴方はそのような方とは思われません。今後澁澤さんの著書に対するご感想を著されることを強く望みます。
 当掲示板には澁澤さんのファンも多く、ぜひ中村さんのホームページをお訪ね下さい。

 http://www08.u-page.so-net.ne.jp/xc4/candy/shibusawa/index.html



投稿者: 一考    日時: 2002年05月28日 12:30 | 固定ページリンク




一考 | 三光長治さん

 ムーンさんへ
 三光長治さんのエッセイ集は「アドルノのテルミノロギー」です。87年5月に法政大学出版局から上梓されました。他に「新しいワーグナー像を求めて」とのサブタイトルを持つ「エルザの夢」が同じ出版社から刊されていますが、私はワーグナーに興味がなくそちらは購読しておりません。
 三光さんが翻訳されたアドルノの「ミニマ・モラリア」は名訳ですが、同書の106番と「アドルノのテルミノロギー」の60頁に著された同一性の問題を併せ読んだ時の眩暈のようなものを忘れることが出来ません。他に「荷風瞥見」と題するエッセイが収録されています。頗る噛み応えのあるエッセイです。
 三光さんとはじめてお会いしたのは瞑草舎の西岡さんの紹介、「青銅時代」の例会の席にて小川国夫さんも一緒だったと思います。私が存じ上げる仏文学者とは異なりさすがに独文学者、背筋を伸ばしての剛毅な飲み方に感服致しました。
 「青銅時代」の同人の著訳書からは小椋順子さんのドルヴィイ「レア」と金子博さんのボレル「シャンパヴェール」を出版しました。

 過日、書肆山田の大泉さんから頼まれて森乾について調べ事をしたのですが、その森乾さんの著書「父・金子光晴」が同書肆より上梓されました。400頁に及ぶ大冊で2800円は安いと思います。西脇順三郎と共に金子光晴はいいですよ。お薦めの一著です。



投稿者: 一考    日時: 2002年05月28日 13:05 | 固定ページリンク




松友 | デラヘイ135Mも

 漸く観て参りました「フェラーリ&マセラティ展」。今回の展示はキュレーター氏が造形に重きをおいて選択した旨パンフレットに記載がありましたが、正にその通りでした。この展示車両達、恐らくは個人オーナーさんや複数の博物館殿の協力無くしては一堂に会すことは無かったのでしょう、大感謝です。マセラッティは初対面の機種が多く感動もひとしおでした。又、入り口付近のスケール・モデル群の中の大阪万博にやって来たモデューロにも暫し見入ってしまいました。
 既に乗るものである事から離れ展示するに相応しい車があるというのは納得です。この範疇の四輪として、埼玉県は大宮駅傍の「オールドロコ ハタ・クラシックカー博物館」の白眉、1948年式デラヘイ135Mも是非加えさせて下さい。まるで往年の夜会の御婦人方のドレスの如きスタイリング、内装の典雅さは圧倒的です。同車は元々ボディーがオートクチュールであり、コンクール・デレガンスに出場する類のものですので、至極当然の事としてスタイリストが腕を揮ったのでしょう。尚、同博物館はブガッティも数台所蔵し、クラシックカー好きには堪らない場所です。
 名前:オールドロコ ハタ・クラッシックカー博物館
 住所:埼玉県大宮市下町3-7大宮ハタプラザ内
 電話:048-648-0065
 時間:10:00~18:00(毎週月曜日、月曜が祝日の場合その翌日休館)

 さて、話を挫く様で申し訳御座いませんが、トミーカイラZZの最初の型は生産中止が決定しており在庫のみの販売ではなかったでしたっけ、と。少し検索してみますと総生産台数は206台。トミーカイラは今後オートバックスと協力し「ガライヤ」なる車を計画中であると風の噂に聞いております。この中でZZ-2は「RS-01」として既に発表しておりますが、ZZ-3は、どうなるんでしょう。はて。
「ガライヤ」についてはこちらで ttp://www.autobacs.com/asl/
 トミーカイラZZはアルミ押し出し材を車体骨格の基本に用い、その設計思想はロータス・エリーゼに近いものがあります。エリーゼの場合ですと主フレーム単体では何処か一箇所地面に着いていれば片手で楽々持ち上がる程の軽さ、しかも部材の取り付けを接着にて行っていました。恐らくはZZのフレームもかなりの軽さである事が期待され、走りに大きく貢献していると思われます。軽量化が果された車はタイヤの接地状況を常に感じている方が好ましいと存じますが、もともと余裕があるので、やはり操る楽しさが大きいです。何れにしましても高価な車を振り回すのはきっと勇気がいるのでしょうねぇ、と勝手に心配してしまいます。

付記:マクギボンの新規入荷分、大変興味深く、且つ美味しく頂戴いたしました。5年であれだけの香り、舌触り、味が愉しめるというのはちょっとした驚きでした。この場をお借りまして御礼を申し上げます。



投稿者: 松友    日時: 2002年05月29日 19:09 | 固定ページリンク




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