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高遠弘美 | 暇なのでいろいろと

一考さま。
ご無沙汰してをります。いつも拝読してをります。
横から差出がましい書込みをいたすやうで、お許しを願ひます。
「ぱち」について、私は「パッチ」=股引は知つてゐましたが、あとの言葉は知りませんでした。暇にまかせて、日本国語大辞典第二版を眺めてゐましたら、以下の項目にぶつかりました。これと関係のあることなのでせうか。ご教示を賜りたく。

「ぱち」=1「嘘、虚言」2「偽物」
「ぱちもの」=「時計・指輪など、金銀の細工物の贋物をいう、てきや仲間の隠語」〈「隠語輯覧」1915〉

なほ、「パッチ」の項目には「朝鮮語のba-jiから」として「股引のこと。関西では木綿・絹製ともにいうが、江戸では絹物類のみをいう」として十七世紀後半の例から載つてゐます。
「語誌」として以下の説明がありました。
「1 朝鮮語ba-jiは(イ)男性がはくズボン状の服(ロ)女性がt∫i-ma(スカート)の下にはく下着をさす。
 2 十八世紀頃には日本語として定着していたようで、京阪では、股脚の長い物ほ「パッチ」といい、旅行用の短い物を「股引」といった。江戸では宝暦(1751-61)の頃から流行し始め、木綿製を「股引」、縮緬・絹製を「パッチ」と読んで区別した」

熟語として「パッチを穿く」があり、
「1 軍隊で上官から叱られる意にいう」として「真空地帯」の例が載つてゐますが、興味深いのは2と3と4でせうか。
「2 (わらじをはく」の言い換えか)逃げる意の、盗人・やくざ仲間の隠語」
「3 (「下駄をはく」の言い換え)中間にたって値段を上げ利益をとる。うわまえをはねる」
「4 他人の作品を無断で翻案製作する意の、映画界の隠語」



投稿者: 高遠弘美    日時: 2006年08月09日 16:05 | 固定ページリンク





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