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一考 | タルホの未収録作品

 掲示板で書くのははじめてなのですが、「ユリイカ」の別冊で稲垣足穂特集をまとめることになり、その手伝いをしています。
 三鷹にはN・OさんやN・Tさんと言った、古書界でもちいとは知られたひとたちが住んでいます。N・Oさんは今までなにかを訊いて応えがなかったためしがない、という碩学の士で、大阪のK・Hさんや石神井のS・Kさんと共に古い付きあいです。この度、その方々のご協力によって、足穂の全集未収録もしくはヴァリアントが四十点ほど入手できました。とりわけ、N・Tさんがお集めくださった関西学院の定期刊行物に掲げられた稿には愕いています。青土社の郡さんには申し訳ないのですが、今回、未収録作品が最低三十点集まらなければ、この企画はお断りしようと思っていたのです。
 足穂が著した可能性のある雑誌を八百冊ほど博捜、拾い出した作品は約七十点、その内収録済みを除去して残ったのが三十五点、加えるにキネマの会での収集作を加えて四十点になりました。これでなんとか、「ユリイカ」で別冊を拵えるための基礎資料が揃ったと安堵しているのです。本来なら十数年かかる作業を数箇月で済まさねばならなかったのです。ご協力くださったみなさまの詳細を著すのは現時点では憚られますが、深く深く感謝致しております。
 整理にもう少し時間が掛かりますが、それが済めば、急いで加藤郁乎さん、松山俊太郎さんとの鼎談の校正、そして著書目録と年譜が待っています。
 そこでキネマの会のみなさんに下記稿を調べていただきたいのです。これはN・Tさんからのご指摘になるものです。どうあっても調べていただきたく思います。どうかよろしく。

「八月の朝のちょっとした話」創作時代 昭和八年八月
「触背美学」詩と詩人 昭和二十六年一月
「西岩倉金蔵寺」美しい日本 昭和四十八年四月

以下は電話を通しての口述筆記
「どれも小粒」(作家賞選評)作家 昭和四十六年三月
「才能不足」(作家賞選評)作家 昭和四十七年三月
「鳥のメルヘンを」(作家賞選評)作家 昭和四十八年三月
「女の根性」(作家賞選評)作家 昭和四十九年三月
「これが流行か」(作家賞選評)作家 昭和五十年三月



投稿者: 一考    日時: 2006年03月10日 20:45 | 固定ページリンク





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