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土曜日の深夜、雨のなかを金光寛峯さんが来店。稲垣足穂の単行本未収録の作品を九点お持ちくださった。私の手持ちは幻想文学の「タルホスペシャル」に提供、あれ以来、図書館や古書店で探し回るのはやめた。足穂は高橋康雄さんに委せることにしたのである。その高橋さんが北海道で亡くなられたのが2000年7月4日、59歳だった。
1985年の秋、私は東京中野新橋へ転居、雪華社で仕事をはじめた。その折、潮出版社の編集長だった高橋さんが「一の会」をつくってくださった。いかに忙しかろうが、毎月一日には一考を囲んで酒を呑もうとの趣旨であった。ほとんどのひとは私を「いっこう」と呼ぶが、高橋さんは最初から最後まで「いちこう」さんと呼んでいた。名前なんぞ単なる記号と思っている私にとって、「いちこう」であろうが「にこう」であろうがどうでもよろしく、逆に聞きなれない呼び方にいたく感激したものだった。
高橋さんについては改めて書くこともあろう。ただ、久しぶりに高橋さんと一緒に仕事をすることになった。三途の川をはさんでの遣り取りがこれからはじまるのである。
西巣鴨新田を検索していて、大崎啓造さんの『イナガキ・タルホ・アーカイブ』を見つけた。一押しのホームページである。
http://www3.ocn.ne.jp/~tarho-ar/index.html
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