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高遠弘美 | ルバイヤート

一考さま
間村俊一さま

先夜はお目にかかつてさまざまお話をして頂きましたこと、感謝申し上げます。
このところ毎日続いてゐた雑用でへとへとに疲れてをりましたときだけに、お会ひして元気が出ました。
矢野峰人訳「ルバイヤート集成」に際して、尊敬する間村さんととともに関はることができましたこと、今さらながら喜んでをります。
矢野峰人訳「ルバイヤート」は解説にも書きましたとほり、私にとつても若い頃からの大切な本ですが、矢野峰人訳以外にもひそかに愛でてきたルバイヤート訳はあまたあります。ただ、これまた解説に書いたことですが、大抵は手に入りにくいので、全篇筆写してをりました。まともなコピーなどなかつた時代ですし、また、日常的にコピーがあつたとしても、筆写することの方が価値があるとされてゐた時代でした。さういふ時代はしばらく続いてゐました。一九七六年頃だつたでせうか、そろそろコピーといふものがでまはりはじめた頃のことでしたが、村上菊一郎先生に、十九世紀のフランスの詩集をお借りしたときも、先生は私にその本を手渡すまへに、「まさかコピーはしないよね」と仰言いました。もちろん、「はい、手で写します」とお答へし、気に入つた詩をノートに一篇一篇写しました。
さういふわけですから、本の形で存在してゐる「ルバイヤート」の文献にはいたく心惹かれます。どういふものがあるのか、譲つて頂けるとして、まとめてでなくては叶はぬものなのか、たとへば私の勤務先の大学図書館と交渉して、誰もが閲覧できるやうにした方がよろしいのかといつたことについて、ご教示頂ければ幸ひです。



投稿者: 高遠弘美    日時: 2005年02月20日 09:37 | 固定ページリンク





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