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一考 | モルト情報9

 先日、お客さんから「Glen Ranoch」について質問されたのですが、実は私にも分からないのです。さっそく代理店のやまやから購入してきましたが、ラベルにはシングル・ハイランド・モルト、グラスゴーのグレン・ラノック・ウィスキー・カンパニーと記載されるのみ。当然これはペーパーカンパニーなのでしょう。オーク・バレルの40度。熟成年数は記載されていませんが、おそらく10年もの。カスク由来のほのかな甘味と上質のバニラ香は結構ですが、フィニッシュが浅く、後に余韻の残らないモルト・ウィスキーです。
 似たものに巴工業が扱う「Glen Edward's」があります。ラベルには日本語で「スペイサイド地区に独自の蒸留所を持つロングマン・ディスティラーズ社により作られております。1891年より同社は、伝統的な製法を守りながらシングルモルトのスコッチ・ウィスキーを作り続けています」と記載されています。
 グレン・エドワーズは40度。熟成期間が短く(おそらく5年から7年)、アルコール臭や薬品の匂いが鼻に付きますが、スペイサイドに相応しいシェリー風味を持っています。香味はグレン・ラノックより落ちますが、コスト・パフォーマンスが高く、ビギナー向けのウィスキーです。
 エドワーズと言えばオルトモーア、ベンリネス、ダラスドゥー蒸留所を創業したアレクサンダー・エドワードを想い起こします。また、クレイゲラヒ蒸留所の創設者ピーター・マッキーは当初、アレクサンダー・エドワードとパートナーシップを組んでいました。そして1891年に設立された蒸留所はストラスミルとクレイゲラヒのみ。従って、グレン・エドワーズの中味はクライゲラヒと思われます。
 イギリスの都市部のスーパーでは各スーパーのオリジナルラベルを貼ったモルト・ウィスキーが売られています。地域名を記載したボトルもありますが、大半のボトルは中味不詳です。これからわが邦にもそういった並行もののウィスキーが増えそうです。

追記
 先だって紹介しましたラガヴーリンの12年ものカスクストレングスと25年ものカスクストレングスのファースト・ボトリングはそれぞれ20000本と2000本にて、一部は既に入荷済みとのこと。きっと値を決めるのに逡巡しているのでしょうね。12年ものが5~6000円で頒されると嬉しいのですが。



投稿者: 一考    日時: 2002年11月07日 22:28 | 固定ページリンク





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