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一考 | 生涯婚前交渉

 さくらさんへ
 モルト・ウィスキーに嵌ってしまった私には酒と女人は両立致しません。なぜなら、香水、化粧品等、コスメティックな匂いは酒の香りを味わうに禁物だからです。一切の化粧品を用いない女性なら問題はありませんが、私は酒を飲む時はひたすら飲み続けるべしと心得ています。ぐでんぐでんでは全くつかいものにはなりません。いずれにせよ、私にとっては酒と女人は別チャンネルの存在のようです。
 この話を言い換えますと、下心のある殿方は女性を食事に誘い、下心のない方は酒に誘うということになりましょうか。
 それにしても、妖気と名付けた割には妖気のない話ですね。バーで誘われるなんてすてきじゃないですか。誘いを望んでいても誘われない人が私の回りには多く居ます。私が女性なら相手の口舌がスマートであろうがなかろうが100%付いて行きます。また、屁理屈は願い下げで、単刀直入なほど、素敵ではないですか。単刀直入でない人はセックス以外のものを求めているようで胡散臭くかつ不純だと思われます。
 煙草は嗜好品なので、呑もうが呑むまいがその人の勝手。さくらさんが煙草をお嫌いなら、その旨申し入れればよろしいのであって、それ以上でもそれ以下でもないと思うのですが。この話もちょっと視線を換えますと些か意味のある話になりましょうか。
 男性のセックスは果てると同時にすべてが終了します。しかし、女性は高まりがその後も持続されます。ことの直後に煙を吹かされてしゃくにさわるのは、かかる消息ではないかと推察されます。一汗かきし後、間髪を入れず風呂に入るとかトイレに立つとかされるのと同じで、男の側の気配りの欠落に問題があります。
 若い頃、すなわちスタート時にあって、男と女のセックスは噛み合うところがほとんどありません。そして歳と共に男は女性的に女は男性的に変化していき、結果として歩み寄るのではないかと思われます。それ故、男女共に若い時は年上と、老いては若い人とお付き合いするのが上々。婚前交渉で十二分に肉体をカスタマイズしておきましょう。
 また、性交渉は互いが互いの道具と化することで、双方が無私の精神を持たないと成り立ちません。それは相方が口から涎を流しながら貪りついている間は、自らの肉体を物として提供しなければならないということです。しかし、ネクロフィリアならいざ知らず、生体を相手のセックスであれば不可能に近く、それは男女の脳みその量ではなく、質を同質化させねばならないようです。
 質の同質化を問えば、変態が想起されます。変態同士の方が黙契を持ちやすいのではないかと思い、その道の達人に問い合わせると、100人の変態が居れば100通りの変態が存在するとのこと。これはもう、1000人切りでも10000人切りでも結構ですから、とにかく天文学的数値の人と接触し交渉を繰り返し、運を天に任せて好みの人との出会いを待つ以外、解決策はなさそうです。
 と、ここまでは他愛ないおしゃべりで、ここから先は文学の領域に入ります。果てにはセルビーやジャリが著したオナニー・マシンの世界が待ち受けています。よろしくどうぞ。



投稿者: 一考    日時: 2001年10月20日 15:04 | 固定ページリンク





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