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沖山 | 湯あたりツアー

一孝様。
こちらこそ処女地北海道への幾多の実感秘蔵情報、ご教授ありがとうございました。積丹の雲丹/東北海道は次回・海の日連休(予)以降の課題と思っております。
 今回、旅行というよりは温泉修行といった趣の旅でございました。世には3,000湯・4,000湯と湯渡り人生を重ねる方もおり、私も温泉マニア界では末席程度ですが。ちなみに菜穂さん(ご面識はありませんが)の挙げられた温泉10湯のうち雪で通行止の新見以外の9湯に浸かりました。しかもどれも疲れたはしご湯客にとっても印象深い・渋い湯ばかり。数例挙げて、現地メモをご紹介いたしますと…

○雷電温泉/石膏泉。1,650mg/kg,PH不明(たぶん中性),温度53.3℃。つぶれたかとおぼしき旧式ホテルにある隠された秘湯。大海原を眺める浴場にはやわらかな石膏泉。舌にも石膏泉の独特の感触・清涼さを感じる。福島・甲子温泉と完全に同系統。ぬるめの湯にいつまでも入っていたくなる。すばらしい!(8.5+/10)

○朝日温泉/硫黄・石膏泉(たぶんね)。成分表ナシ。4WDとはいえ、リッターカーで雪の残る険しい山道をはるばる越えていったら、ほぼ廃業状態の宿!失意の私に、道路工事中の地元おじさんが教えてくれた「露天」。雪の上を素足で歩き、こわれそうな橋を渡り、ようやく川沿いに残る”なんとか入れる浴槽に到達・そこが湯口。強い硫黄臭。沈殿物は硫黄(白緑)と朽ちかけの木の葉。浮く葉をかきわけ入ったこの経験はインパクト強すぎ。湯もいいよ、これ。(9+α/10)

○ニセコ薬師温泉/含炭酸弱食塩泉。PH5.9/成分2159mg/kg。足元湧出のすばらしい温泉。濁り湯と透明湯あり。どちらも足元源泉。大塩温泉と同系統のサイダー的泡立ちと浴感。ぬるま湯の絶妙さとあいまって、おもわず意識が遠くなる。長湯を楽しみながら、体もぽかぽか。まったくすばらしい(9/10)

 こう考えると温泉の楽しみはモルトの楽しみとも似て、キリのない多様性と見果てぬ未知の湯(体験)への憧憬こそが、湯(盃)を重ねる原動力となります。とはいえ、ほとんどが一期一会。再訪したくなるほど惚れる湯は少なく、だからこそ、そのような肝胆相照らす湯(?)に逢えたときの悦びは格別です。あと数回訪れなければ北海道とその湯の地平線は見えてこないように思っています。



投稿者: 沖山    日時: 2005年05月10日 19:02 | 固定ページリンク





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