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いささか難儀な問題が起こったようです。私は泥棒問題を別な方向へ振ろうとおもったのですが、どうやら、薮をつついてしまったようです。お二方に私の不用意と無神経さを深くお詫びします。
香賀薫さんには多人数の宴会などでしばしばお店を手伝っていただいております。当然、香賀さんは高遠さんをご存じで、さればこその「不慮の災難のお嘆きに野暮」でございます。一方、高遠さんからはちりめんから昆虫談義のごとく、このような掲示板に少しでも文学的香気をと、お力添えをいただいております。
個人的見解とことわってはいませんが、私の書き込みはすべて個人的見解です。だって、個人的見解しか書けないではないですか。一般論やひとさまの見解など私の知ったことではないですし、例えひとさまのことであるにせよ、それは他者に託つけて自分のことを書いているまでなのです。
ただ「経験した者でなければわかりますまい」は表現者にとっては禁句ではないでしょうか。それを推し進めれば想像力の否定にすらなりかねません。経験を含むあらゆる事象は風化して記憶となり、記憶はさらに風解されて歴史になります。その歴史という厚い風化層から自らの搏動を伝えるに相応しいと思われる砕片を撰び取り、さらにそれに形式を与える。その形式によってのみ経験は文学になり、人間の文化を表すことが可能になるのではないのでしょうか。従って、真の経験とは風化層の博捜にあるのであって、それこそが高遠さんのもっとも得意とする領域ではなかったかと。
高遠さんにひとこと、ご立腹は私に受けさせてください。そして香賀さんにひとこと、これに懲りず、ですぺらとですぺら掲示板をこれからもどうかよろしくお願い致します。
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