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一考 | 蕎麦味噌

 外山時男さんへ
 お書き込み下さって恐縮致しております。添えるに際し、味噌漬け牛蒡とはさすがにプロのご意見と感服致しました。触感の妙を楽しめますね。
 小生がながく連れ添っているのは「閑古鳥」と「ヤオヨロズの貧乏神」のみにて、「大宗教に囚われた八百万の神」など逢いたくともあちらさんから見限られているありさまです。「懐石料理中の蕎麦」との註釈を付けておられるので何も申しませんが、懐石自体たいしたものとは思っておりません。ただ、飲んべえゆえ小鉢ものにいたく心が惹かれるのです。例えウィスキーであろうとも、少々ウエットな雪花菜とか筑前煮、小芋や大根と豚肉の煮転がしなどはよく合うと思います。そういった小鉢もののヒントを得るのに懐石ほど結構な対象はないのではと愚考する次第。
 小鉢で思い出しました。西明石で飲み屋をはじめた頃、日替わりで4~5種類の小鉢を用意したのですが、「これわたし嫌いなの」とか「こんなもの注文してないぞ」といわれびっくり仰天。世の中にはそんな方もいらっしゃるのだとはじめて知りました。きっとお任せ料理など頂いた経験がないのでしょうね。京都の割烹から居酒屋まで多くの店が一見さんお断りなのはその辺りに理由がありそうです。
 スペイサイド地区にベンローマック蒸留所がありますが、そこのモルト・ウィスキーの解説で「飲むほどに苦みが増すモルト・ウィスキー。根生姜、がり、茗荷を思わせる苦みであり、飲むにつれ、もろみ味噌が恋しくなる。もろきゅうでもよろしいが、胡瓜のサクサクした食感はウィスキーには馴染まない。北京味噌もしくはしゃもじに塗りつけて焼く蕎麦味噌のような焼き味噌が相応しい」と著したことが御座います。ベンローマックはともかく、蕎麦に合うウィスキーとの発想には興味が惹かれます。それと、モルト・ウィスキーに嵌ったのは単に目新しいものが好きなだけであって、70年代にパンク・ロック系の新しいロック・ミュージックに好奇心を抱いたのと大差ないと思われます。要するに老いては子に従えとか、ニュー・ウエーブが気にかかる歳に至ったわけで御座います。そんなことよりも、外山さんは東京で蕎麦屋を営んでいらっしゃるとか、お店を御教示いただければ忝なく存じます。必ずや、参上仕ります。



投稿者: 一考    日時: 2003年12月05日 23:30 | 固定ページリンク





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