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中嶋千裕 | 自転車愛好家

◆一考さま

 自己紹介拝見しました。
 内容はみなさんが触れておられるごとく、もちろん興味深いものでしたが、一考さんの文体、大好きです。とても心地よかったです。

 わたしは自転車の乗りで、自転車を愛します。
 なんて、ここまで書いたらもう書くことがない。

 そうそう、大ニュースがあります。突然ですが就職が決まってしまいました。先日一度落ちたアメリカの会社なんですが、ゾンビのように復活し、定期収入が得られることになりました。これで、こころおきなく画材買い放題、モデルさん雇い放題、取材し放題、ですぺら行き放題(といっても上限はありますが、いままでの禁欲生活に比べると、やり放題という感覚になってしまうんです)。
 ひょっとして、ヘルメス・トリスメギストスが、この前ちょっとお書きしました五連作のアイデアをよしとして、制作できるようにしむけてくれたのか? なんて思っています。
 もちろん仕事は大変でしょうが(時事系のコンテンツプロデューサーというものです)、それはいままでだって同じこと。なにをやっても楽ということはないはずです。そして、芸のために生きてることを忘れずに、どんなことがあっても絶対筆は折りません。楽器も捨てません。

 ところで、東京都が芸術家のために100万円貸す制度を設けた、というのですが、まったくナンセンスで、笑ってしまいました。無利子で貸すというのですが、一年で返せ、というのです。100万ぽっちで何ができるというのでしょう? しかも、返せ、って返せませんよ、芸術家は。
 芸術活動どころか、その100万を返すためにバイトをすることになってしまいます。生活費以外の余剰金を100万円稼ぐのは大変なことです。ひとつの物を生みだすのに、目に見える投資(画材、モデル代、アトリエ家賃、光熱費、など)と目に見えない投資(世間を見る、人と話す、本を買う・読む、映画や劇などに触れる、音楽を聞く、動物園や植物園にスケッチに行くなどの取材費)がいくら必要か、ってことになってしまうのですが「返済」というレッテルが貼られたとたん、それをどうやって捻出したらいいの? ということしか考えられなくなってしまって、創造どころじゃありません。
 それよりも、芸術を楽しむということを子供や若い人に知ってもらいたい。たとえば、絵の見方ひとつにしても、きちんと系統だって説明すれば多くの人が深く楽しめるようになるはずです。そういう教育にお金を使って欲しい。芸術家を育てるのは、周りの人々の理解なのです。わたしがフランスで居心地がよい、と思うのは、この周りの人の目が芸術家にやさしいからです。フランス人(みな同じことをいいます)曰く「芸術家だって? いいなあ。がんばってよ。君たちが貧乏なのはあたり前だよ」そうして、家に呼んでごちそうしてくれたり、いい景色のところをおしえてくれたり、画廊を紹介してくれたりするのです。(景色、なんていう目にみえない援助だけではなくささやかながら即物的にして具体的な援助もしてくれます)
 彼らは、ピカソのような巨人は百年に一人でればよい、といいます。しかし、その一人を生むために、ひとりひとりの芸術家は大事にしなければいけない、というのです。

 ひゃー長々とごめんなさい。
 でもわたしは幸福なことに、経済面では今のところなんとかなりそうです。そうそう、いい自転車買いたいなーとか思ってます。先日、やはり自転車乗りの兄と久しぶりに会いましたら、大変よい自転車を持っているので、嫉妬の塊と化しているのです。



投稿者: 中嶋千裕    日時: 2001年10月13日 07:00 | 固定ページリンク





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