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一考 | ですぺらについて

 櫻井さんが書かれたように赤坂ですぺらは早晩消えてなくなります。
 当店の「モルト・ウィスキーの寡多録」の巻頭には「多くの蒸留所やボトラーが生まれ、消え去っていく。スコッチ、アイリッシュ、バーボン、ラム、酒質のいかんを問わず、営みのすべては儚くうつろなもの。もとより、人は描かれては波に掻き消される暫定的な存在。ですぺらもまた、夜毎の演目を終え、やがてなにごともなく消滅。その日までは媚びを売り顰蹙を買う、いたずらな搏動におつきあい頂ければ幸甚」と開店のときから明記しております。

 実は横須賀功光さんが亡くなられた二〇〇三年一月十四日が閉店予定日だったのです。その年の四月七日に「身からでた錆」を、九日には二階堂奥歯さんが「考えたこと。勝手な、とても勝手な考え」を書き込み、そして二十六日には彼女が逝きました。
 ちょいと長居してしまったように思います。あとの予定はなにもありません。ないと言うよりは立てられないのです。残された営業日数は閉店の段取り次第です。そして、閉店の段取りがうまく行けば新宿への移転も考えられますが、現状ではほとんど不可能です。二〇〇三年を境に売上は減りつづけ、次の展開を考えられないまでに傷口が拡がってしまいました。開店が二〇〇〇年の三月だったので、二月まではと思っていたのですが、それもどうなるか分かりません。
 店主の状況説明が遅くなり恐縮です。上述したように分からないことばかりですので、説明が逡巡われたのです。このところ、いろいろとご心配いただきましたことに感謝致しております。



投稿者: 一考    日時: 2006年12月07日 23:31 | 固定ページリンク





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