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一考 | 魑魅魍魎

 先日、NTTのひとがISDNを奬めにやってきた。一方、NTTから電話で光ファイバーの勧誘があった。ちなみに拙宅は有線でネットに接続している。店はNTT経由のADSLだが、ホームページがソネットのため、こちらは変更しようがない。そこへKDDIからの誘いである。事情を説明すれば、ホームページごと引っ越せとのこと。誰が引っ越しをやってくださるのかしらん。
 CSとBSが混在し、地上波がデジタルになるとか。NTTもNHKももとは国営のようなもの、ISDNやBSがまだ生きている理由はその辺にありそうである。既得権とは怖ろしいもので、不具合が判っていても、なにも是正されない。そういえば、フジテレビの会長さんも既得権の権化のような顔つきをしている。文化やコンテンツを本当に大事にされるのであれば、ホリエモンに会長職を譲ればよろしかろうにと思う。十年先、二十年先のメディアのありようが読めなくなったオジンはくたばればよい。もっとも楽天に球団を奪われたのと同様、今回もおいしいところはすべてソフトバンクに簒奪されます。暗躍したK国会議員こそ糾弾されるべきかと思う。
 I知事が誕生してから東京は変わった。世田谷など二箇所を除いて、区立図書館の業務は民間に委ねられ、書物の購入費は大きく削られ、区立図書館の宝である地誌にかんする膨大な資料は片端から破棄されつつある。地方図書館の仕事で大事なのは図書館が属する地域の地誌の蒐集と整理、そこに住むひとたちの生活のための情報源の二点ではあるまいか。後者には旅行者あるいは日本に住む異国人が判断し行動するために役立つ資料や知識がとうぜん含まれる。それらが有効に生かされているのは都内では梅丘図書館ぐらいなものではあるまいか。
 図書館のベストセラーの購入部数は平均15000冊、これはひとつの図書館が同じ本を10~20冊購入するからである。その利用頻度によって年間の図書購入費が決められる。役人の発想はその程度、それこそ文化もコンテンツもあったものではない。図書館が文芸書のような安価なものを購入すること自体がわたしにはナンセンスに思われる。その手間ひまを地誌に書誌学に振り向けていただきたいものである。現今の書誌学者たちが図書館を正常に機能させるために、I知事を引きずり降ろすために、なぜに立ち上がらないのか不思議である。
 朝日の越村佳代子さんが昨日の夕刊紙上で芳賀啓さんが上梓なさった「帝都地形図」を紹介してくださった。感謝なのだが、末尾に同書が高価なので「一般の人も見られるように公立図書館などに備えてほしい」とある。購入してくださる公立図書館はおそらく全国で十箇所もあるまい、悲しいことである。



投稿者: 一考    日時: 2005年03月24日 18:40 | 固定ページリンク





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