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如月 | 人形についての複数の相補性


このところあちこちで人形展が続いていますが、先日、銀座の松屋で開かれてい
る「ドールファンタジア」展を見てきました。東京都現代美術館の「球体関節人
形展」と比較すると、表と裏、光と陰のような構成になっており、おもしろいで
すね。ただしこれはどちらがすぐれているかというようなことではなくて、どち
らも他方なしには存続できないような関係にあるということだと思います。つ
まり、ドールファンタジアの光は球体関節人形展の闇を呼び込み、球体関節人形
展の闇はドールファンタジアの光を希求するということです。
では人形展にはこの2つのコンセプトしかありえないかというと、パリのアル・
サン・ピエール美術館の展覧会はこうした相互依存の関係性から一歩抜け出した
ところで成立しており、示唆的ですね。

さて本日、最近の人形展を特集した2つの雑誌が同時に刊行されました。「月刊
美術」と「ドール・フォーラム・ジャパン」です。これがまた、さまざまな人形
展を異なる視点から相補的に再構成しており、一連の展覧会に興味のある方に
は、双方が必携でしょう。

実はかくいう如月も、世俗の名前で両方の雑誌にアル・サン・ピエール美術館の
展覧会のレポートを寄稿しており、ご用とお急ぎでない方は、大きめの書店や図
書館などでご確認ください。2つのレポート、ほぼ同じ字数でこれまた相補的に
書いたつもりではいるものの、その書き分けがうまくいっているかは、定かであ
りません。ご高評を乞うゆえんです。



投稿者: 如月    日時: 2004年03月20日 12:53 | 固定ページリンク





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