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勝井さんへ
龜鳴屋の屋号どおりの亀レスなら、当方は海馬レス、例え馬の字が入ったところで俊足とはおよそ縁なき存在かと思います。一月後、半年後、否一年後に返書を認めるなんざあ、それこそ風流と申すべきもの。私は内藤三津子さんよりちょうど十歳年下ですが、「こんなに老後が長いとは露知らず」の心境は解る気がするのです。現役でいられるのはあと十年ほど、いかに悪あがきしようかと腐心致しております。
あなたの亀レス「敵前逃亡の顛末」には薫子さん共々、大笑いさせて頂きました。私はあなたが仰るような「一代の鬼才」ではなく、また人から莫迦呼ばわりされることはあっても、「畏れ」を抱かれるような経験はとんとなく、近しいひとからも「尊敬するには値しない人間」と常に言われ続けております。
せっかく上京され、赤坂のホテルに泊まりながら、しかもですぺらの真ん前にまで来られながら踵を返されたとは残念至極。私相手に遠慮は無用、いささか恨みに思いますよ。だって、いずれ叶うことならあなたとは一度対談をさせていただきたいと願っているのですから。当然、費用は当方の負担、編輯者としてではなく、出版人としての晤語(泣き言、繰り言の類)を愉しみたいと思っているのです。
金沢では愛子さんが大層な歓待を受けました。またその料理屋経由の山女の子の醤油漬け、河豚肝の味噌漬け等々、石川の珍味の馳走に与っております。せめて赤坂で飲まれるときは飲み代の心配はなさらないようにお願い致したく思います。拙宅にもぜひお泊まりいただきたいと薫子が申しております。
「次に上京することがあれば、密かに二階まで上がってみたく思います。三度上京の機会があれば、そのときこそ勇気をしぼって、ドアに手をかけてみようと思っております」とやら、寺山修司のポスターが貼ってあるですぺらは三階ですよ。一気に三階までいらしてください。次回の上京のおりは朝までゆるりと酒を酌み交わしましょう。
菊地信義さんが角川の「本の旅人」で『稚兒殺し』をとりあげてくださるのは私にとっても嬉しい限りです。では、龜鳴屋ご一党さま、よいお年をお作りください。
一考生
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