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二階堂奥歯 | 『アリスの人生学校』

こんにちは、二階堂奥歯です。
全国の乙女な皆様、ポルノグラフィ愛好家の皆様、マッコルラン好きな皆様、澁澤好きな皆様、本日10月1日は大変な日です。
ピエール・マッコルラン『アリスの人生学校』吾妻新訳 学研 1900円
が書店に並ぶ日なのです。

これは『恋する潜水艦』(国書刊行会)のピエール・マッコルランが、サディ・ブラッケイズという変名で書いた清く正しい(?)鞭打ち小説です。澁澤龍彦もお気に入りのポルノグラフィとして何度もその名をあげています。『奇譚クラブ』臨時増刊号 7巻13号(昭和28年12月 曙書房)に発表されたきりで、幻の傑作として知られていました。
解説は高遠弘美さん。この解説の為にフランスから何十万単位でサディ・ブラッケイズ名義の著作や研究書を取り寄せられたということです。西洋における「鞭打ち」の意義について語り、マッコルランがこの小説に登場する書物をいかに換骨奪胎しているかを絵解きする充実の解説です。
『アリスの人生学校』は『カンディード』と『ル・メナジエ・ド・パリ』という二冊の奇書から作者の偏愛のままに、十五歳の少女(言うまでもなく十八歳のアリスは第二部で十五歳の幼妻に重ねられる)に対する支配欲と鞭打ち趣味だけを抜き出すことで、鞭打ちの二面性、すなわち、訓育と性的快楽を際立たせた秀作である。継母を思わせる伯母と醜い中年男からアリス(本来「高貴」「優しさ」を意味する名前であった)を救い出すのに、反キリスト教的自由思想と反保守派的政治思想を旗印にしたという点でもなかなか穿ったポルノグラフィだと言わねばなるまい。(解説より)

ですぺらでも買えるそうです。
ですぺらで買った方にはおまけで二階堂奥歯を鞭打てるというのはどうですかと私が言ったらあきれられてしまったので、そのようなおまけはつきません。



投稿者: 二階堂奥歯    日時: 2002年10月01日 17:09 | 固定ページリンク





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