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高遠弘美さんへ
かつて某誌で「立ちどまりつれ」と著したのを「連れだって立ち止まる」の意ですか「連れと立ち止まる」の意ですかと念を押され「立ちどまってのツレション」ですよと応えたことがあります。青蘿や如亭はいうに及ばず、西行や芭蕉すら読まない人が編輯や校正を生業とする御時世です。「微句抄」の他、手はありますまい。
郁乎さんで思い出しましたが、コーベブックスで郁乎さんの丈草論を上梓しました。題して「夢一筋」。瀧口修造さんの丈草論への反歌との趣でした。売れたのは百五十部そこそこ、わが邦に於けるイジドール・デュカスの人気もいまいちで御座いました。
もう一つ蛇足。
芥川賞受賞作家の代表作巻頭に「一天にわかにかき晴れて」とのくだりがあります。井上ひさしさんのようなパロディ小説にあらず、嘲笑や哄笑へのいざないを売りにした(としか私には思われない)大真面目の告白体の小説でした。それと比してネットなんざあ、ガキタレの暇つぶし。きちんとした日本語などより、存在していることへの羞じらいを教へたほうがいいのではと思ふことしきり。
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