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高遠先生のおっしゃられることは、おそらく正しいのだと思います。
(実物を読んでいないので、全面的に肯定するのはフェアでないですね)しかし、ここに、若干の揚げ足取りめいた疑問を表明したいのは、はたして、みすずは「大手出版社なのか」ということです。
2001年版出版年鑑によると、資本金1000万、従業員22名。(むろん、これは編集だけでなく、営業も総務・経理も含めてですね)
講談社の3億、新潮社の1億5千万にくらべると、零細とは言えないまでも、やはり「中小」の部類でしょう。社員の給料は……こういう詮索は慎みましょう。
おそらく、あれは広報誌「みすず」に昨秋あたりに載せたものを、そのまま単行本にしたものだと思います。雑誌掲載記事のデータをダウンロードすれば、組版関係はほとんど費用がかからない。それで、出版を急いで、つい仕上げの統一を怠ったというのが実情でしょう。
みすずの本の誤植の多さは、かつての北一輝著作集から定評のあるところで、さいきん気になったのは、吉田加南子さんのエッセイ集の中のプルーストを論じた数頁の文章の中のすべてが「ブルースト」になったいたことや、新進気鋭の学者が書いたクナッパーツブッシュ論のなかで、「弱冠」とすべき部分がことごとく「若干」となっていたことなど、御愛嬌で済ませられることかもしれませんが、たしかに、あんまり手放しでいてもどうかと思います。
(もっとも、ロラン・バルトの邦訳が三宅徳嘉氏の目を通していないものがほとんど役に立たないといったことの方が、大きな問題かもしれません)
まずは、とりあえずの、若干の疑義の表明まで
(誰だい、かえってとどめ刺してるじゃないの、って言ってるのは?)
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