玉なしmoonさん
(2021-06-06 18:20:49) by   


moonさんから2020年2月23日に頂戴したメールの一部である。重度の癌ゆえ、言葉もないが、彼との遣り取りはいまもつづいている。

「私の方は、前回メールを差し上げた後 、あれこれ検査の結果、ステージ4の前立腺癌に加え、 後日さらにステージ3の上行結腸癌と診断されました。

前立腺癌は全身の骨にも転移しており進行状態はかなり深刻とのこと。診断されたその日に医者の勧めで躊躇なくホルモン療法を開始しましたが、更に結腸癌が見つかったため、来月6月の2日に神鋼記念病院へ入院することとなり、 切除手術は6月4日に行います。上行結腸癌切除は腹腔鏡手術、同日ついでに睾丸の除去手術も行われます。この歳になって玉なしになります(笑)

癌が骨に転移している患者の余命は1、2年との話も聞きますが、治療がうまくいったとしても5年ぐらいらしいです。 余命が1、2年とすれば、貴兄より早く逝ってしまうかもですね。 そうなれば、お先に失礼いたしますですが(笑)、あの世でお待ちしておりますので、 若い頃を思い出し、また鍋でも突きながら日本酒でも飲みましょうね。またいつか、この世かあの世で再会できることを楽しみにしております」

つづけて5月22日のメールの一部。

「今日は、北野町山手の背山散歩道から布引の滝までお散歩に行っておりました。 以前お話ししていた平地での息切れや疲れやすさは、癌が骨転移しており造血が不十分なことが原因で、貧血状態になっていたせいだとのこと。鉄分を服用することにより劇的に息切れや疲れやすさがなくなり、 途中休憩することもなく普通に歩けるようになりました。ただ、尿道バルーンカテーテルを使っているため、長時間山歩きなどをすると血尿や尿漏れが起こるのが実に難儀。早くカテーテルを外したいのですが、 残念ながらしばらくは無理だとのことです。 バルーンカテーテルは年初から使っていますので、もう5か月、 ひと月に一度は交換しないといけないので、抜き差しのたびに悶絶しております。 治療というよりは拷問に近い施術でありますが、尿道カテーテルはされたことあります?(笑)

3月5日の血液検査の結果が一番ひどかったのですが、その時のヘモグロビンは6.8、ヘマトクリットは27.1、 MCV 59.8、MCH 15.0、MCHC 25.1でした。何よりも癌であることを如実に示す PSA値が 525もありました。†

5月8日の血液検査では、PSA値は 2回のホルモン注射により 61にまで改善。更に、クエン酸第一鉄の錠剤を服用することにより、ヘモグロビンは12.3、ヘマトクリットは39.0、MCV は86.9、MCH 27.4、MCHC 31.5にまで改善されました。 鉄分の錠剤は飲み続けていますので更に改善されると思いますが、結腸癌切除手術を行えば加えて更に改善されるだろうとのことです。

以前右肋骨の痛みがあったのは骨転移のせいだったようです。 骨シンチ検査で ちょうどその場所に大きな黒点が現れていました。 ただ現在は痛みもなく貧血もかなり改善しているので、体調はすこぶる良好であります。骨転移している場合かなり痛みが生じるらしいですが、この先が少々不安であります。

そうそう、貴兄が薬を1日に27錠も服用されていることを娘に話したところ、「勝ったわ、私57錠だし」と(笑) 昨日の診察では更に3錠増えて60錠になったそうです。 免疫抑制剤も 現在3種類飲んでいるそうです。「さすがに最近飲むのがしんどくなったけどね」と。」

「尿道カテーテルはされたことあります」かとの質問ですが、泌尿器科で入院する、況や臓器移植の場合は必ずカテーテルは経験する。


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